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※分析?説明?回が多くなってきてしまいすいません汗
遥が何度も期待してしまう──それは遥が「優しさを諦めきれない子」だから。もっと言えば、本質的に「信じたい子」であり、「欲しがってしまう子」だからです。
遥が何度も“期待してしまう”理由
1.本当は「信じたがり」だから
遥は、繰り返し裏切られてきた。
それでも、優しさに出会うと、心のどこかで信じてしまう。
——今度こそ、大丈夫かもしれない。
——この人なら、自分を壊さないかもしれない。
蓮司にも、日下部にも、かつての女の子にも。
遥はいつも、心のどこかで“信じたい”と思ってしまう。
これは、幼い頃に救われなかった経験が焼きついているから。
だからこそ、「今度こそ」と何度も願ってしまう。
2.ほんの少しの優しさを、“奇跡”のように感じてしまう
小学校の時の「笑ってくれた」
中学の時の「話しかけられた」
そんな些細なことでも、遥にとっては世界が揺らぐほどの出来事。
だからこそ、その一瞬に全力で期待を注いでしまう。
そして、裏切られたときの反動があまりに大きく、自己嫌悪として深く刻まれていく。
3.“欲しがってしまう自分”を嫌っているのに、止められない
遥の一番の矛盾はここです。
「触れたい」
「わかってほしい」
「そばにいてほしい」
そんな願いを、罪だと分かっていても、抱かずにはいられない。
でも、叶った瞬間に、自己嫌悪が襲う。
「欲しがったから壊れた」
「また誰かを傷つけた」と。
それでもまた、誰かの優しさに、声に、触れたくなってしまう。
それが遥の心の奥にある“どうしようもなさ”。
つまり、遥が何度も期待してしまうのは。
壊れても、まだ人を信じたい
優しさを「自分のせいで壊してしまった」と思い込んでいる
それでももう一度、欲しがってしまう自分を止められない
だからこそ、「こんな自分がいちばんの加害者だ」と思ってしまう
という、愛への渇望と自己否定が共存した、非常にねじれた感情構造によるものです。