「はぁっ … はぁっ … 」
駅 から 出 て 、 俺 と 及川 さんの 家 に 向かう 。
「げほっ … はぁっ … 」
さっきからずっと 走 り 続 けているせいなのか 、 咳 が 出 てくる 。 加 えて 、 何故 か 脇腹 が 痛 い 。
辛 い 。 高校 を 卒業 してから 、 運動 なんてあまりやってこなかった 。
高校 と 比 べて 、 大幅 に 体力 が 減 っているのがわかる 。
それでも 、
及川 さんに 会 えるのなら 、 脇腹 の 痛 みや 、 咳 なんて 気 にしない 。
「着いた…っ…」
バック から 鍵 を 取 りだして 、 がちゃがちゃと 少 し 強引 に 鍵 を 開 ける 。
「 飛雄 っっ !!! 」
ドア を 開 けた 瞬間 。
及川 さんが 物凄 い 勢 いで 抱 きついてくる 。 いや 、 正確 に 言 えば タックル かもしれない 。
「 及川 さぁん…」
それでも 抱 きついてるのに 変 わりないから 俺 も 抱 き 返 す 。
ふと 、 玄関 の 全身 鏡 を 見 ると
俺 は 泣 いていた 。 情 けない 顔 だった 。
「 飛雄 … こっち 向 いて …? 」
と 及川 さんに 顎 クイ される 。 よく 及川 さんの 顔 を 見 ると 、及川 さんも 。
いつもの キリッ としたかっこいい 顔 が 崩 れていて 、 失礼 だが 、 情 けない 顔 で 泣 いていた 。
「 及川 さん … … 」
「 飛雄 … 」
二人 は 唇 を 重 ね 合 わせる 。 まるで 、 お 互 いの 愛 を 確 かめるように 。
「んっ … 」
俺達 は 息継 ぎが 間 に 合 わないほど 深 い キス をした 。
「ごめん … 飛雄 走 ってたっぽいから 疲 れたよね 。 リビング 行 こっか 。 」
「あ … はい 。 」
そして 俺 らは リビング で 顔 を 見合 った 。
「 俺 の 熱愛 報道 のことなんだけどね」
「ぁ … 」
心臓 が バクバク と 鬱陶 しい 程 に 鳴 る 。
「 相手 役 の 人 が『 役 だけじゃなくて 本当 に 好 きになってしまいました』って 俺 に 告白 をしてきたんだ 。 」
やっぱり 及川 さんは モテ るな …
「その 人 のことをそんな 風 に 考 えたこと 無 かったし 、 そもそも 俺 には 飛雄 がいる 。 当 たり 前 だけど 断 ったよ 。 」
“ 俺 には 飛雄 がいる 。 “… 嬉 しい 。
「ほんとですか …? 」
「 何 を 言 ってるのそんなの 当 たり 前 でしょ ? 」
と 及川 さんはそう 言 って 頭 を 撫 でてくれた 。
この 目 は 本当 だ 。 俺 にしか 見 せない 顔 。 テレビ でも 見 たことない 。 この 顔 は 俺 しか 見 たことない 。
「あの 写真 は『せめて キス だけでも』って 言 われて 顔 を 近 づけられたんだ 。 多分 そこを 撮 られたんだと 思 う 。 」
「 及川 さん … ソイツ と キス したの ? 」
「してないよ 。 急 だったから 少 し 反応 が 遅 れたけど 、 唇 には 触 れられてない 。 本当 だよ 。 」
及川 さんのその 顔 が 大好 きだ 。 顔 が 熱 くなって 、 心 と 身体 がふわふわする 。
「じゃあ 俺 と キス できる ? 」
「 当 たり 前 じゃん 。 死 んでもできる 。 」
と 言 われて 及川 さんは 俺 の 唇 と 自分 の 唇 を 合 わせる 。
「 及川 さん 大好 き 。 」
「 俺 も 愛 してるよ 。 」
俺達 は 朝 までお 互 いの 愛 を 感 じあった 。
コメント
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いや尊 なんでこんなに尊いの? 今回も天才すぎるんですけど!? 及影は世界を救うって本当だわ 毎度毎度神作のご制作ありがとうございます