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私の人生
第一章~違和感 続~
その出来事から私は、私らしく生きること辞めた。
幼かった私でも、周りがどんなことを考えているかは分かっただから私は周りが望んでそうな明るい、誰にでも優しい、そんな自分を演じてた。
今思うと、本当に可哀想だと思う。自分の本当にやりたい事も分からないまま、いつも同じことを繰り返し、繰り返し、繰り返し。
そんな私は小学校に入学した。
もうその頃には、自分なんてどうでも良かった。
入学式には、私にとってはどうでもいい、そう言い切れる人が来ていた。
「お父さん……。」
お父さんは本当に優しい。だから私にも、妹にも、怒ったことがない。
でも、私は、人の目に関してはとても敏感だった。普段は優しいだけの父は、ふとした瞬間にボロを出す。まるで、優しい父は偽物と言わんばかりに。
「やっほー!麗香!元気にしてる?」
父はとても陽気な人。
「お父さん。元気だよ!」
「そう?良かった!」
「麗香、入学おめでとう!」
「ありがとう……。」
父との会話はいつもこんな感じ。いつも私は苦笑いで返す。幸い、父は私の塩対応には何の疑問も示さない。いや、気づいたとこで、どうでも良いのだろうか。
こんな感じで私と妹は、父と1ヶ月に3回、毎週土曜日に面会交流をして、遊びに行ったりしていた。その中に本当の笑顔なんて何処にもない。ただ、虚しい感情が降り積もるだけ……。
回りから見たら普通の仲の良さそうな、幸せそうな家族。だけど、私は別に本当の笑顔なんて求めてもいない。自分に害がなければ、さっさと父との関係を切って、何事もない平穏な暮らしが欲しかった。
そんな私は小学生になっても変わらない。
学校に行って、自分を偽って、他人と関わって、楽しさも、幸せすらも、何かは分からない、そんな面白みの欠片もない、しょうもない人生を過ごす。
本当に、生きてる意味あるのかな?
そういう不の感情を抱くのに、さほど時間はかからなかった。
「ねえ麗香ちゃん!一緒に遊ぼ!」
めんどくさい……。
「分かった!今行くよ~!」
「麗香ちゃん、とっても優しいね!」
そうだよ、優しいよ。
「え~?そんなことないよ!」
「麗香ちゃんって、怒らないよね!」
怒って何になるの?
「そう?分からないかも!」
「麗香ちゃん!」
「麗香ちゃん!」
「麗香ちゃん!」
……はあ、分からないの?貴方たち。
本当に優しいやつなんてそうそういないの。
貴方達に私が優しく見えるのは……。
ワタシガワタシヲコロ シテルカラデショ?
「私が頑張ってるからでしょ?」
そんな私は、いつしか二つの感情だけを宿わせていた。
一つは違和感。
もう一つは……?
第一章~違和感 終~
次回 第二章、開幕
コメント
1件
なんか下に謎の線が入っていました( ;∀;)そのうち訂正します。