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発達障害の弟     赤桃   少し紫

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発達障害の弟 赤桃 少し紫

14 - おかえりと成長【出張シリーズ】ラスト

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2025年08月09日

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おかえりと成長【出張シリーズ】









「今日は、さとちゃんがかえってくる日だよ」


朝ごはんのあと、そう声をかけると、

莉犬くんは目を輝かせて、勢いよくうなずいた。


「ほんと!?ほんとに!?」


「うん、ほんと。たのしみだね、莉犬くん」



午前中は、お気に入りのぬいぐるみたちをきれいに並べて、「さとちゃんに見せるの!」と準備をはじめる。


「いっしょに絵も描く?」と聞くと、

莉犬くんはクレヨンを握って、画用紙に絵を描きはじめた。


「さと……ちゃん……」

「りいぬ……」

「なーくん……!」


名前を口に出しながら、ひとつずつ、一生けんめいに描く。

それを見ていた俺も、思わずにこっと微笑んだ。



午後になって、さとみから連絡が来た。


「電車が止まってて、ちょっと遅れるみたい。あと2時間くらいで帰れるってさ」


なーくんがそう伝えると、莉犬くんの表情がピクリと揺れる。


「……やだ……やだ……」


ぽろぽろと涙がこぼれ、床におててをぱんぱんと叩きながら、足もばたばた。

でも――


「びっくりしたね、でもおてて痛くなっちゃうからやめよっか」


俺の声に、莉犬くんの動きがすこしだけ止まる。

はぁ、はぁと息を整えながら、小さくしゃくり上げる。


「さとちゃん……さとちゃん、まだ……?」


「だいじょうぶ。莉犬くん、がんばってるの、なーくん知ってるよ。

さとちゃん、ちゃんと帰ってくるから。もうすこし、いっしょにまってようね?」


莉犬くんは小さくうなずき、しばらくして俺の膝に寄り添うように座った。



夜。


「ただいまー」


玄関の音と、なつかしい声が聞こえた瞬間――


「さとちゃあああああん!!」


莉犬くんは勢いよく走っていって、勢いそのままに抱きつく。


「がんばったの……!ちゃんと……えらかったの……!」


安心した途端、涙が溢れて止まらない。


「うん、聞いてたよ。えらかったな、莉犬」


さとみはギュッと強く抱きしめた。

莉犬くんはその胸の中で泣きじゃくって、しばらく動けなかった。



(さとみ視点)




その夜。


「ねぇ……さとちゃん……」


布団の中で、小さな手が、そっと俺の手を探して握る。


「明日から、いっしょ?」


「うん、ずっといっしょだよ」


莉犬は、安心しきったように目を細めて、胸にぴとっとくっついてきた。


「さとちゃんのにおいする……」


そう呟いて、すうっと静かに眠りについていく。

小さな寝顔を見つめながら、

「よくがんばったな」

と、やさしく髪をなでた。















最近ネタが無くなってきたのでなにかリクエスト欲しいです!

よければコメントしてくださると助かります🙇‍♀️



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