テラーノベル
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ラウールsaid
「……よし、これで全員分のスケジュール、確保完了」
楽屋のパソコンの前で、僕はひそかにガッツポーズをしました。僕たちのグループは今、ありがたいことに超売れっ子のトップアイドル。
テレビに雑誌に舞台にと、全員が揃う休みなんて、普通に考えたら1年に1回あるかないかというレベルです。
でも、そんなことで諦める僕ではありません。最近、楽屋のピンク色の霧が少し薄くなっている気がしたのです。みんな忙しすぎて、ゆっくりイチャイチャする時間が足りていない。これは腐男子の僕にとって死活問題です。
そこで僕は、マネージャーさんの元へ通い詰め、
ラウール「たまには全員でリフレッシュしないと、お兄ちゃんたちのモチベーションが下がって肌荒れしますよ。特にしょっぴーとか」
と、少しブラックな脅し(※交渉)をかけました。さらに、上のカップルたちを全員くっつけた時のあの頭脳をフル回転させ、パズルのように複雑なスケジュールを僕が裏で組み替え、奇跡的に「全員丸一日オフ」をもぎ取ったのです。
ラウール「というわけで皆さん! 明日は全員オフです! 僕が貸切のプライベートビーチ付きプールリゾートを予約したので、全員強制参加で海に行きます!」
僕が楽屋でそう宣言した瞬間、お兄ちゃんたちは一斉にフリーズしました。
向井「え、明日オフ!? マジで!? 俺、明日朝から雑誌の撮影入ってたはずやねんけど……」
康二くんが目を丸くして驚いています。
目黒「ラウが無理言ってスケジュール動かしてくれたんだって。……ありがとね、ラウ」
めめが少し抜けたようなトーンで僕にお礼を言いながら、隣の康二くんの頭をよしよしと撫で回し始めました。もうすでに嬉しそうな康二の茶色の尻尾(※幻覚)がパタパタと見えます。
佐久間「海かぁ! いいね! 俺、新しい水着買ったばっかりなんだよ! あべちゃん、一緒に泳ごうね!」
佐久間くんがハイテンションで阿部ちゃんの腕に全力で飛び込んでいきました。
阿部「うん、佐久間がそう言うと思って、俺も日焼け止め新しいの買っておいたよ」
阿部ちゃんはいつもの笑顔で、佐久間くんの腰を引き寄せています。本当にこの2人はどこに行ってもブレないバカップルです。
渡辺「海……。日焼けすんじゃん。俺、絶対パラソルの下から動かねぇからな」
一番に文句を言ったのは、美容オタクのしょっぴーです。いつものやんちゃな口調で突っぱねていますが、隣のだてさんの服の裾をぎゅっと掴んだままなのが完全にツンデレです。
宮舘「大丈夫だよ、翔太。俺がちゃんと日陰を作って、冷たい飲み物も用意するから」
だてさまは物静かで落ち着いたトーンのまま、しょっぴーの腰に自然に手を回しました。スマートだけど、しょっぴーを絶対に自分の傍から離さないという男らしい強引さが見えて、早くも至高のゆり組空間が形成されています。眼福。
深澤「照、海だって。よかったね、最近ずっと忙しかったから、ゆっくり休も?」
ふっかさんが隣の岩本くんの肩に頭を預けました。
岩本「うん、ふっかと丸一日一緒にいられるなら、どこでもいい。……あ、あそこのリゾート、美味いドーナツ屋あるから一緒に食べような」
照くんはガタイの良い大きな体でふっかさんの細い体を軽々と引き寄せ、嬉しそうに微笑んでいます。付き合いが一番長い夫婦コンビですが、ふっかさんは
深澤「もう、照、みんな見てるじゃん……」
と急に初心になって顔を真っ赤にしていました。
ラウール「ふふ、皆さん、明日が楽しみですね。現地までは僕が手配した大型車で移動しますから、寝坊しないでくださいよ」
僕は炭酸水を飲みながら、カメラのシャッターを心の中で連打しました。超売れっ子アイドルを動かすのは大変でしたが、明日一日で得られる尊いデータの量を考えれば、これくらいの苦労は安いものです。
深澤said
翌日、ラウールが手配してくれた貸切のプライベートビーチ。目の前には真っ青な海と、すぐ隣にラグジュアリーなプールが広がっていた。
さくこじ「うわぁーーー! めっちゃ綺麗!!」
車を降りた瞬間、康二と佐久間が水着姿で一瞬に砂浜へ駆け出していった。本当に元気な2人だ。
渡辺「……暑い。俺、もう帰りたい」
砂浜の手前で、ラッシュガードを完璧に着込んだ翔太が、すでに不機嫌そうに呟いている。
宮舘「翔太、そんなこと言わないで。ほら、冷たいデトックスウォーター持ってきたよ」宮舘がスマートに冷えたボトルを差し出すと、翔太は「……サンキュ」と呟いて、宮舘の後ろをトコトコとついて歩き始めた。あの2人の安定した距離感は、見ていて本当に飽きない。
岩本「ふっか、おいで。パラソルの特等席、確保したから」
照が、俺の手を大きくて温かい手でぎゅっと握りしめた。
ラウール「はいはい、そこの熟年夫婦、砂浜のど真ん中で見せつけないでください。画角が甘くなりすぎます」
後ろから、サングラスをかけたラウールが冷ややかな声をかけてきた。手にはバッチリ、防水仕様のカメラが握られている。
深澤「ラウール、今日も相変わらずブラックだねぇ」
俺が笑っていると、隣から
渡辺「あはは! ふっか、サングラスかけると、いつもよりさらにお顔のパーツが強調されていい感じ!」
と、いつものいじりが飛んできた。
深澤「ちょっと、誰!? 今の言ったの翔太でしょ!?」
渡辺「俺じゃねぇよ! なぁ、宮舘?」
翔太がニヤニヤしながら宮舘の後ろに隠れる。
宮舘「うん、翔太がそう言うなら、そういうことにしておこうか」
宮舘は余裕のある笑みを浮かべて、翔太の頭を優雅に撫でていた。宮舘が味方についた翔太は無敵だ。
阿部「よし! じゃあみんな、ラウールが作ってくれたこの貴重な休み、思いっきり楽しもう!」
阿部ちゃんが佐久間の腰を抱き寄せながら、爽やかに音頭を取った。太陽が照りつける青い海とプール。超売れっ子アイドルの、俺たちの、最高に甘い夏休みが、今幕を開けた。
コメント
1件
いや〜、めちゃくちゃ尊い回でした!ラウールが裏でスケジュール調整してまで全員で海に行こうとする執念、腐男子の鑑ですね。それぞれのカップルの距離感や仕草がちゃんと違うのが細かくて、特にしょっぴーのツンデレっぷりとだてさまのスマートな対応が最高でした。照くん×ふっかさんの夫婦感も安定の美味しさ。ラウールのカメラワークにも期待大です!次の展開が楽しみ〜!
めかぶぷりん
71
ゆゆ

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