|中野がチェスの知識が微々たるものしかないのでカット
「チェックメイト」
コト、と音を立て駒を置き勝利宣言をする。
『う~ん。実力は私の方が上かな?』
にやにやと笑みを浮かべる太宰に少々イラつきを覚える。
「五分五分では?」
『あれ?何対何だっけかな?』
「僕は4です」
『私は6だ。』
「今日のところは認めましょう」
『負けず嫌いだね?』
『此方はハンデを上げているのに』
「っこれは、体質のせいなので」
羞明気味で着用していたフェイスベールを触る。
太宰ならば、フェイスベールを身に付けていたとしても表情を読み取ることが可能なはずだ。
「兎に角、今日は帰ります」
『もう帰るのかい?』
「えぇ、今日は勉強になりました」
『今回は私の勝ちだ。何か無いのかい? 』
「何が欲しいのか言わないと分かりません」
兄、将又僕の情報だろうか。
『そうだな、君は確か楽器が演奏出来る、間違いないね?』
「そう、ですけど·····」
予想外の質問に困惑する。
『じゃぁ一寸聴かせて呉給え』
「何故です?」
『聴きたいからだよ~』
伸びをする太宰。
太宰は何を望んでいるのだろう。
「今からじゃないとダメですか」
『厭、夜でいいよ。』
嫌な顔をしているのがバレたのだろう。
「·····楽器の指定とか」
『ヴァイオリン以外にも出来るのかい?』
「まぁ、アコーディオンやカリンバ、ピアノなどはある程度」
「てその前に何で僕がヴァイオリン出来るって知っているんですか」
『其れはフョードルから聞いたのだよ』
「兄さんが?」
『そうそう、案外君のこと好きみたいだよ?』
「ほんと、ですか」
うれしい。帰ったら兄さんの口から直接聞こう。
『あ、そうだ楽器は好きなのでいいよ』
「判りました、じゃぁまた夜に」
そう告げると僕はチェス盤を片付け席を立つ。
探偵社を出るとドアがばたんと閉まる。
ドアが閉まった途端中から話し声が聞こえ始める。
きっと僕の話だろう。そういえば太宰以外の探偵社員に直接会うのは初めてだった。
まあ、そんなことは些細なことだ。
取り敢えず家に帰ろう_
追記
中野です
コメントもらったことないので欲しいです、
あといいねつくの早すぎませんか??
コメント
2件
太宰しか直接あったこと無いってのが萌えます✨
本当さいこ~です! フォロー失礼しまーす! 次もがんばってください