目が覚めると底は鬼邪高ではなく薄暗い部屋だった。
【村山、村山何処?】
俺は必死に彼の名を呼ぶが何も返事がない、
ガタッ
後ろから物音がして振り向くとそこには、雨宮広斗が居た。
【大丈夫だ、お前には何もしない、】
俺は急に体が震え出し動揺を隠せないぐらいに恐怖心が襲っていた。
【轟です、此処は何処ですか?村山は、】
俺は轟に言う、
【村山は別の場所に居る、今はまだ村山の方に行かない方が良い、】
俺がそう言うと轟は立ち上がり頭を下げ歩き始める。
【何処へ行くんだ?】
俺は言う、
【村山の所に行きます、】
(コイツ本当にこんな体で村山の所に行くつもりか!?はぁーめんどくせぇな)
俺はふらつく轟を抱き止めた。
【おい!今は休め、お前は無理するな!?】
俺は広斗さん言葉を聞き行動を止めた。
【村山、】
俺は言う。
【ちゃんと村山の所には連れてってやるから、安心しろ、】
その言葉に安心したのか俺は眠気に襲われ眠りに付いた。
(コイツも大変な思いしてるんだな村山を選んだそれはコイツにとっては幸福なのかもしれない)
【ん、、むらやま、むらやま、】
(寝言か村山を呼ぶ轟の姿を見て俺は横になり轟をそっと抱き締めた。)
【大丈夫だ、俺達はお前を守る約束する、】
俺はそう言って轟の額にそっと口付けをして、壊物の様に優しく抱き締めた。
【あの、昨日ありがとう】
俺は言う、
【もう無理すんなよ、】
(外が騒がしい村山が轟を迎えに来たか、)
【轟ちゃん!?大丈夫?】
村山がいきなり轟に抱き付いた。
【村山、】
村山が横を見ると広斗さんに気づく、
【広斗、ありがと轟を見ていてくれて、】
俺は無邪気な村山に言う、
【礼を言われる様な事はしてない】
俺は轟に言う。
【じゃ轟鬼邪高に帰ろうか?】
俺は頷き歩き始めたその途中で足を止め
【広斗さんまた会いに来ます、だからその時はよろしくお願いします。】
俺はその言葉を聞き言う、
【分かった、】
そう俺が言うと轟は村山と共に鬼邪高に帰って行った。
(久しぶりだったなあんな思いになったのはこの俺が未成年を好きになったなんて村山が知ったらアイツはタイマンしそうだな、)
それもひと時の思い出の様に俺の心に閉まって置こう。
end