時計は【13:35】
美桜「え?なんでっ…?」
起き上がるときにあたったのは頭…
そこには、翔太が寝ていた…
美桜「学校…」
翔太「…んーっ…」
美桜「し…翔太くん?」
翔太「んー?」
寝起きの翔太にちょっとドキッとしてしまう美桜。
美桜「翔太くん学校は?」
翔太「ん?あー…休んだよ」
ちょっと気だるそうな感じで話す翔太。
美桜「え?なんで…?」
翔太「心配だったから…」
美桜「え…」
彼女でもないし…しかも、うち、お母さんいるのに…
休む必要ない…んだけどな…
美桜「……彼女でもないし…お母さんもいるからよかったのに…」
あー。こんなこと言うなんて…可愛くないなぁ…
ほんとはちょっと嬉しかったし…けどやっぱり…
翔太「悪かったね…俺で…」
美桜「あ…いや…そうじゃなくて…学校休んで授業とか…大丈夫かなって…」
翔太「大丈夫だよ。それは…、ちゃんと美桜のお母さんに連絡してもらったから…」
美桜「(また美桜って…)…そっか…」
翔太「ん?まだ顔赤いじゃん?熱あるんじゃ?」
そう言って翔太は美桜のおでこに手を当てる…
っ!近い…// 美桜はドキドキして…熱どころじゃなくて…
正直、身体はちょっと楽になっていた…
翔太「熱測ってみて?」
美桜「…うん…」
そう言って測ってみると…【38.1℃】
翔太「まだあんじゃん!!」
美桜「ん…でも朝よりちょっと楽かな…」
翔太「薬…!」
美桜「うん…その前におなかすいちゃった…」
翔太「持ってこようか?」
美桜「ううん…トイレも行きたいからダイニングいくよ…」
翔太「大丈夫?歩ける?」
美桜「大丈夫(笑)」
そう言って立ち上がり、歩こうとしたら…
フラッとした美桜の体を、そっと支える翔太。
翔太「大丈夫じゃないじゃん(笑)」
美桜「…みたい(笑)」
翔太「仕方ないなぁ…」
よいしょっと…簡単に美桜を、お姫様抱っこする翔太。
美桜「うわぁっ…!」
翔太「じゃ、トイレまで…」
美桜「はいっ…お願いします…、」
トイレすませ…ダイニングいくと、母がお粥を作ってくれていた…
母「大丈夫??」
美桜「ん…朝よりは…」
母「まぁ、食べれるならね…食べて薬のんでまた寝てなさい…」
美桜「…はい…」
お粥を食べ薬をのんでしばらくして、翔太くんと一緒に部屋へ戻ってきた。
美桜「…もう大丈夫だから…そんなずっとついてなくても…」
翔太「いいの。」
美桜「いいならいいけど…」
翔太「…美桜さ…昨日電話聞いてたでしょ?」
いきなり、昨日の話をしだす翔太。
美桜「うん…聞こえちゃった…」
翔太「そっか…」
この流れだし…聞いてしまおっか…
違ったら恥ずかしいけど…
罪作りな翔太くんだし…
美桜「翔太くんて…雑誌に載ってるのー?」
翔太「あ…あぁ、半年前に、一回ね…」
美桜「すごいじゃん……!」
そんなひとが目の前にいるのか…
翔太「ずっと前から好きな子いてさ…」
美桜「…うん…」
そう言って翔太はあるものを見せた。
美桜「…これ…」
それは、くすみブルーのシャーペン。
翔太「そう。俺…ずっと美桜のこと好きなんだけど…」
美桜「…え?」
翔太「初めて会ったときから…美桜は、覚えてないだろけど…」
美桜「うん…、お母さんたちの話きいて、何回か会ったことあるのは、わかるけど…」
翔太「あのとき、何気に声掛けて…振り返ったときに顔見てびっくりしたよ…美桜だったから(笑)」
美桜「イケメンくんに話しかけられたーくらいしかなくて…ただ、びっくりして…なんか…焦って…(笑)」
翔太「で…美桜は?」
美桜「え?」
翔太「美桜は…好きな人…」
美桜「いるよー…」
翔太「そっか…」
美桜「めちゃくちゃイケメンで…、ほんと罪作りだし、みんな惚れちゃいそうな人。頭もいいし…優しいし。でもちょっと心配性で(笑)」
翔太「それは…」
美桜「でも…そんな翔太くんが好きです…」
翔太「…えっ…ほんと?」
美桜「うん…」
翔太「ってか…横なりなよ、ごめん…、きついのに…」
美桜「ううん…大丈夫。」
翔太「しっかり休んで早く元気になって」
美桜「うん…ありがと…。」
翌日…
美桜は元気になったものの…
翔太が熱でダウンしてしまい…
美桜が看病した。
それからは、今までどうり、一緒に途中までは登下校し、家では仲良くリビングで勉強したり…。
翔太に彼女ができたという噂はあっという間に広がり…
美桜はしばらく…呼び出しや、下駄箱には、たくさんの心ない手紙に…落ち込む日々。
しまいには学校から保護者呼び出しまで…
母は、逆に学校側に、これはいじめだと訴える始末…
それでも…結実や、真都、陽莉に助けられ…
なんとか…卒業を迎えた…