テラーノベル
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最高の夢を見た。
おかあさんとおとうさんがね、ぼくにありがとうっていってくれるの。
うまれてきてありがとう。しんでくれてありがとう。きみのためにやったんだよ。
もうこれでおしまい。さっさとしねよ。くず。ばか。ごみがよ。なんのためにうまれてきたんだよ?
おやこうこうしろよ。もう小学生だろ?中学生でしょ?高校生だろ?男だろ?
ってね。
ぼくはね、しねばよかったんだよ。
いや、ちがう。さいしょからいなきゃよかったのかな?
それから時がたった。夢だったのか?あれは。
眠いなぁ。
……
やぁ!こんにちは!
お前、誰?
僕?僕は門番さ。
ふーん。で、ここはどこ?
ここはうまれてこなくてよかったものが還る場所さ。
へー。
この辺どう?きれいでしょ!
そう?俺は白黒の世界にしか観えないけど。
そっか!じゃああそこの城に行って!
うん。
……
こんにちは。
お前、誰?
私ですか?私はここの管理者ですよ。
呼ばれてきたんだけど。どうすればいいんだ?
……そうですね。では生きてみたら?
簡単に言うなよ。てかお前、生きたことあるか?
ありますよ。今、ここで生きているじゃないですか。
はぁ?こんなだれもいないとこで?生きているわけねぇだろ。
、あなた。勘違いしてません?あ、でもこれは私の意見ですが、「生きる」
という行為は人の心に残っているかどうかですよ。私にとって「人生」は「死ぬ」と同じですわ。
でも、あなたは人の記憶に残っても「《心》」には残らなかったんですよ。
だから«ここ»に来たんです。
へぇ。
あなたは自分の心しか残らなかったんですよ。
うん。
復讐心はありますか?
ないね。
なぜ?
アイツらと同じになりたくねえよ。
…もう同じなのでは?
いや…ちがうね。
なんですか?
心さ、アイツらには俺が残らなかった。
それだけさ。努力しなかったんだ。人の為に。
アイツらは多分努力してた。
そうですか。
では、心の秘密を教えましょう。
うん。
1つ目 心は絵の具と同じです。黒に染まっても戻せません。その人はもう白を持っていないので。
うん。
2つ目 命は平等ではなく、死は平等であるように心は創られています。
うん。
3つ目 あなたの最初で最後の話相手です。
うん。
4つ目 心と体は繋がってます。
終わり?
はい。
なんだ全部知ってたよ。
知った気になってるだけでしょう?
そう。ははっ
ふふっ。
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