1話完結

僕の隣の席の散花 葉(さんかよう)さんは少し変

隣の席の葉(よう)さん。家庭の事情で、夏休み明け、初めて学校に来た。

いつもニコニコしていて、少し不気味だった。

でも、陰キャの僕とは少し気があった。

気付けば僕から告白をして、嬉しそうにOKしてくれた。

純粋で、自由人で、清楚系の女の子。とても可愛くて、沢山話した。

僕の好きな花の話、葉と同じ名前の花がある話など。

でも、ある日から、

君は学校に来なくなった。

学校では「そろそろ台風がー」「休校になればいいー」等と話している人たちがいる。

でも、そんなことは僕にとってどうでも良くて。葉のことが気になって家に行った。

入院していると聞かされた時は驚いた。

持病があったらしい。学校に来始めた時にはもう助からない状態で、少しでも青春を味わいたいと言った葉のお願いで学校に来ていたらしい。だがもう学校にも行けない、と。

大雨の日、サンカヨウは透けてしまった