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注意事項

・fwak

・fw→大学2年 ak→大学1年

・吃音症に触れてます

fw→「」 ak→『』





Ak視点



『ふわっち!?』



目をこすってもう一度見てもそうだ

裏路地で座り込んでいる人は

おそらくホスト姿のふわっちだった


急いで駆け寄ると俺は目を疑った

服は汚れていて顔にはたくさんの傷がある



『ふ、ふわっち!! ねぇ聞こえる!?』


「ん…….ぁれ、あきにゃ?」



ぐったりしているけど返事をしてくれて

まずはホッと一息ついた



『何があったの…….怪我してる』


「ぃや〜散々だよね、まぁ大丈夫大丈夫」



そう言って自分でゆっくり立つも

足元はフラフラして今にも倒れそうだ


俺はふわっちに肩を貸し

お店だと思われるところまで着いて行った



「ありがとね……俺も、帰ろっかな」


『うん、家まで送る』



少し待つといつものふわっちが出てくる

やっぱりどこか身体を痛めてるようだった

どっかの輩に絡まれたりしたのかな



『ほら、でっかい肩貸すよ』


「んはは、じゃあお言葉に甘えて」



こんなに酷いことをされてるのに

俺に見せるのはこの優しい笑顔だけ


心配な気持ちは溢れんばかりだけど

ふわっちから話してほしいから

俺は隣で待つことしか出来ない


2人で歩く夜の街はとても静かに感じた



「俺ん家さ〜家庭環境終わってんの」



口を開いたふわっちを見ると

穏やかな表情ではあるけれど

普段と違って目が合わない



「親父は夜逃げして

家にいる母親は働いてない」


「今はなんとか自分で学費払ってるけど

………….ん〜、しんどいよね」



自ら自分の話をしてくれたのは初めてだった

やっと弱音を吐いてくれた気がして

安心と共に、胸が痛く苦しくなった


ふわっちが弱音を吐かなかったのは

今までずっと耐えてきたからなのか

頼れる人が周りにいなかったからなのか


どちらにしろ小さい頃から

我慢ばっかりしてきたんだと思う



「なんでぶっ倒れてたかは

どっかのホストらに嫉妬されちゃってさ

困ったもんだよねほんと…….」


『ふわっち、!! 俺の目見て』



会話の途中、立ち止まって

ふわっちの顔を両手で包み込む




『俺の前で無理しなくていいから

大丈夫、ふわっちは頑張ってる』

















ポタッ



俺の手に落ちてきたのは

ふわっちの目から流れている涙だった



「あ、あれ…….なんでやろ

なんか………….涙出てきたわ」



俺はともかく

なぜかふわっちも驚いて困惑していた



『ふわっち、っ好きだよ』



全てが積み重なって限界だったのか

小刻みに震えている身体を抱きしめる


表情は見えないけど

確かに声を殺しながら泣いていた


少しでも気づくのが遅かったら

ふわっちはどんな選択をしただろう

想像しただけでも背筋がゾッとする


大きくて頼りがいのあるこの背中も

この瞬間だけは子どものように小さく感じた


しばらく経って

落ち着いた様子のふわっちが顔を上げる


そして俺の唇に触れるだけのキスをした



「…….明那がかっこよくてむかつく」


『んへへ、でしょ』



守られてばっかりじゃ格好がつかない

俺もふわっちの彼氏だから

1番に頼られるようになりたい


かっこいいふわっちの

隣にずっといられるように



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈



こういう時絶対男前なakが好きです

fwが泣くとこ想像つかんけど

泣く時は声上げなそうっていう妄想願望

続く⬇️

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