既存作品パロ注意
終始桃視点
nmmn注意
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その日は雨だった。
下校中雨が降ってきて、鞄内を確認するも傘を忘れたことに気づいて走って帰る途中にある人に出会った。
人…と呼んでいいのだろうか。
桃「ッ…!?羽根…?」
青色の髪をした”それ”はとてもボロボロで、羽根が生えていた。
桃「お前ッ平気かよッ…!?」
これは夢なのだろうか。でも放っておくことも出来なかった。
俺は落ちてたそれを背中に背負って家を目指した。
家には俺1人だ。家族もいない。
それを持ち帰るには都合が良かった。
桃「寒ッ…。」
制服が濡れて重くなっていく。
それも同じで濡れる度、羽に水が含んで重くなっていくのを感じた。
『誰…?』
背中から声が聞こえた。
目が覚めたのだろうか。
桃「ッ大丈夫なのかよ…?」
それは羽根を広げ俺の背中から降りた。
綺麗な羽根だと思った。でもその綺麗な羽は折れ曲がっていてボロボロだった。
『システムスキャン開始。』
『生体構造部異常なし動力炉100%正常。』
『オールグリーン』
『インプリンティング開始』
そう言うそれは自分の胸元に手を当てる。
ふぅ。と息を吐くとそれの首元の首輪から鎖が伸びてきて、俺の手に鎖が巻かれた。
桃「はッ…?なんだよこれッ」
それに問いをかけると、少し困ったような顔でこちらを見てくる。
少し悩んでいるらしく下を向くそれは、数秒悩んだ末口を開いた。
青『愛玩用エンジェロイド。タイプж Colon』
青『これから宜しくお願いいたします。』
青『私の鳥籠(マイ・マスター)』
それはそう言い微笑んだ。
俺の事をマスターと、そう呼んだ。
桃「はッ?」
青『楽しめることを何なりと御命令ください』
青『マスター』
乱れることの無い電子音で目を覚ます。
桃「…ッ夢?」
あまりにもリアルな夢だった。
まるで本当にその場に居るような。
青『おはようございます。マスター』
桃「ッ…は?」
それは夢ではなく現実だった。
手には鎖が巻かれており首輪と繋がっている。
?と首を傾ける”ころん”は昨日のボロボロの姿から予想できないほど綺麗になっていた。
青『本日は何しましょうk((』
橙「おーいッ。さとちゃん?起きてる?」
玄関の方から声が聞こえる。
幼馴染の声だ。
青『出てきましょうか?マスター?』
ころんはそう言うと立ち上がった。
少し混乱している頭を整理する。
桃「ッ…!?おまッちょっと隠れろッ」
ころんの背中には大きな羽根がついてる。
どう見ても普通の人間では無い。
青『それは、命令でしょうか?』
桃「はぁッ?なんだよそれッ…」
どうしたらいいのか分からなかった。
そんなパニック状態の部屋のドアが開いた。
橙「はよ起きいや。さとちゃッ…」
幼馴染と目が合う。
少し乱した制服に、橙色の髪。驚いたように見開いている目。
桃「あの、これは…ッ色々あってな?」
橙「…お前そう言う趣味ッ?」
青『マスター?命令を。』
橙「喋ったッ…!?はッ?マスター?」
途切れ途切れの言葉を放つ幼馴染。
そんな彼を不思議そうに見つめる未確認生体
桃「ジェルッちょっと来てくれないか、?」
青『…マスター僕は?』
桃「いいッ!ここで待ってろッ」
少し寂しそうな顔をするころん。
そんな顔を見て見ぬふりをして、部屋を出る。
少し無言が続いたが、ジェルが口を開く。
橙「…どういうことや、これ」
桃「俺だって分からないよッ」
橙「じゃあ、あの子の名前はッ?」
桃「タイプж Colon。だって…。」
橙「ころん、か…。」
ころん。それだけ知ってる。
逆を言うとそれしか知らない。
橙「他には…ッ?」
桃「…なんにも知らないよッ!」
俺が知りたい。
そんな言葉がピッタリの状況だった。
説明しようにもころんが、何者か分からない限り出来ない。
ていうか、この鎖はなんなのか、何故マスターと呼ばれているかすらも分からない。
桃「本当、なんなんだよッあいつ」
橙「さとちゃん。昨日拾ったんだよな?」
桃「まぁ、雨だったし仕方なくッ」
橙「なら、数日間家に置いとくとか…」
桃「未確認生物なんて置いておけるかよッ!」
そう叫ぶとガタッと物音がなった。
そのすぐ後ドアが開きころんが廊下に出てくる
青『…マスター。』
きっと聞かれていたのであろう。今の言葉を。
でもこれが俺の本音だった。
青『マスターが望むなら、廃棄処分できます』
そう言うと、銃が生成される。
青『いかがなさいましょうか…?』
橙「ころんッ…。」
桃「あぁ、頼むよ。」
橙「さとちゃッ…!」
知らないッ。俺は何も知らない。
こんな奴、何も知らない。
青『…ッ。はい。』
ころんは銃を両手で持ち頭に向ける。
橙「ころんッ…!!辞めろッ」
あいつは人間じゃない。
俺らとは違う。
青『…マスターッ少しの時間ですがありがとうございました。』
銃の引き金にころんの指がかかった。
青『では…ッ』
桃「ッ……!!」
俺の体はころんの体に覆いかぶさっていた。
桃「嘘ッだよ…。やめろよッ。」
青『でも、命令ですッ。』
不意に目から涙が溢れる。
桃「今の命令中止ッ」
青『出来ません。そのようには作られていませんので。』
やってしまったことの罪の重さに気づく。
何をやっているのだろう俺は。
桃「辞めろッ…辞めてくれよッ…」
青『ですから、それはッ』
橙「さとちゃんッ……」
桃「俺のそばに居てくれよッ…!」
俺はころんの体を抱きしめる。
ころんの冷たい体が俺の心まで冷やしてくる。
青『それは命令ですかッ?』
桃「あぁッ…命令だッ」
青『…分かりました。』
ころんの手に持っていた銃は消える。
俺はただひたすら泣きまくる。
青『…システムスキャン開始』
青『動力炉100%正常。異常なしッ…。』
青『…胸が痛いッ。』
青『なにこれッ知らないッ…//』
ころんが自分の胸元に手を当てて何かを呟くが、聞き取れなかった。
けれど、こんなふうに生きていてくれることが嬉しく感じた。
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『そらのおとしもの』のパロディでした。
既存作品のパロディー自体書くの初めてなのでおかしい所あっても目を封じてください。
そらおとは主が、漫画読んでて初めて号泣した思い出の作品です。
『俺のベルがなるぅぅ』有名ですよね(?)
下ネタ行ける人は良ければ見て欲しい。
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