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知らないうちに朝を迎えた。

目を覚ますと日光が差し込んでいて、私は一人ベッドの上で寝ていた。

カンナの姿はない。私が脱がせたパジャマも、丁寧に折りたたまれて部屋の隅に置いてあった。

「……カンナ?」

部屋を出ると、キッチンの方から人の気配を感じる。

「カンナ」

「あ、おはよう、美雪ちゃん」

カンナは朝食の用意をしているようだった。

「もうちょっとで出来上がるから、食器お願いしていい?」

「……うん」

テレビを適当に流しながら、二人で朝食を食べる。

「美雪ちゃん、おいしい?」

「……うん、おいしい」

「よかった、お魚さんの焼き加減、いい感じだ」

「カンナ、昨日……」

「最初美雪ちゃんとご飯作った時さ、私料理が下手だから焦がしちゃって、二人で失敗しちゃったよね。あれから私なりにお料理上手になろうと思ったの」

カンナはまくしたてるように言う。

「私、お菓子が好きだから将来はパティシエでも目指そうかな。美雪ちゃんケーキは何が一番好き? 私はショートケーキ好きなんだよね。あ、テレビ、スイーツ特集やってるよ、あの果物がのってるのおいそうだね」

いつもあまり口数が多くないカンナが、今朝はよくしゃべった。まるで私に話をさせたくないかのように、明るく楽しそうに世間話を続けた。

私はそんなカンナの様子に戸惑った。私と昨日、あんなことがあったはずなのに。


それからも、カンナと私のこの関係はしばらく続いた。

私もカンナも学校には普通に通って、クラスのお友達とも普通に交流して、二人でたまに私の家で遊んで、そしてお泊りするときは、カンナに体の関係を求めた。

カンナは私の欲望を黙って受け入れていた。拒絶するようなことを口にすることはなくなった。

(私が望んだカンナとの関係って、こんなんだったっけ?)

私が愛を伝えたら、彼女も私を愛してくれると思った。

いや、もしかしたらその反対に嫌われて恨まれるかもと思った。

でもカンナの様子は全く変わらない。カンナは以前のまま、友達の一人として私に接してきた。

そんなカンナの態度が不可解で、そしてだんだん不愉快になってきた。


(あの時はあんなに怒ったのに)

思い出すのは、私がカンナの絵をコッソリ盗み見た時の彼女の顔。

私はあの時よく分かった。

カンナは一見おとなしいけれど、だからって何も思ってないとか、感情が他の人に比べて薄いなんてことはない。

むしろ人一倍感受性豊かで、他の子よりも何かを感じ取る力に優れている。

だからこそ、私がカンナにこれだけ強烈な愛欲をぶつけているのに、それに対して無関心を貫くのが、不可解で、不気味で、それ以上に不愉快だった。

たとえそれで向けられる感情が怒りや憎しみであってもいい。

それは彼女が、私のことだけを想ってくれている何よりの証拠なのだから。

(私のこの気持ちは、カンナにとって怒る価値すらないとでもいうワケ?)

そう考えるだけで許せなくなった。


その日も私はカンナを家に招き入れた。

いつものように映画を見たりしてくつろぐ。

日が暮れ、就寝するタイミングで私はカンナの手に触れる。

「カンナ、今日もするわよ」

「……………………」

それまで親友として接してたカンナの顔から、急に感情が抜け落ちる。

その顔が私を無性にイラつかせた。

カンナは嫌がることはなかったけど、反対に私の事を受け入れることもしなかった。

反応らしい反応といえば、肌を重ねる間、こらえるように涙ぐむくらいの反応だ。

そんな彼女が次第に憎たらしくなって、私はさらに彼女を束縛した。


「カンナ、あなたは私のもの。ずっと私だけを見てればいい」


「じゃあなんでカンナを忘れようとしているの?」

「――――っ!?」

「こんな風に身体を求めるくらい、好きだったのに?」

【閲覧注意!!】ヤンデレ百合少女は殺してでもハッピーエンドを目指します-冥き乙女のリリーフィリア-

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