先輩が出張に行って4週間目、松本さんが先に出張から帰還。
「契約切られそうでピンチなんだって?俺も修正手伝うよ」
部長から大体の話は聞いてるから任せて!と松本さんは頼もしい言葉を言ってくれた。
暗闇に差した一筋の光……!
松本さんが加わってから修正のスピードが格段に上がった。期限までに仕上げられそうな気がしてきた。
「ありがとうございますぅ。松本さんのおかげで間に合いそうですぅー」
服部さんが独特な口調で松本さんにお礼を述べた。
部長が怒る気持ちは分かる。僕も服部さんのしゃべり方はふざけてる様に聞こえる。
「お礼は俺じゃなくて長谷に言って」
自分の仕事が忙しいにもかかわらず、先方に謝罪を入れ、各々の負担を少しでも軽減する為にデータ修正の人員配分を組んだのは長谷だ。と松本さんは語った。
先輩は仕事が出来るすごい人。やっぱりかっこいい。
……エッチが過ぎるのはいただけないけど。
何だか無性に先輩の声が聞きたくなった。
◆
今日はいつもより少しだけ早く帰れた。きっと先輩のおかげ。
僕は先輩に電話をかけてみた。出てくれるかな?
「――祐希?……どうしたの?」
わっ、出た!
「えっと……お礼が、言いたくて……」
久々に聞いた先輩の声に緊張して声が上擦った。
「お礼?」
「データ修正の件で……色々根回ししてくれったって聞いて」
「――あぁ、あれね!」
半年に1回の恒例行事だからもう慣れたよ。と先輩は言った。
……どういう意味?
「服部さんは半年に1回のペースで利益を揺るがす大きなミスをするんだよ」
えっ?て事は、半年後にまた同じ目に合うの?
やだやだ……
「祐希は大丈夫?まだ業務に慣れてないのにごめんね」
先輩、優しい。
この優しさは本物なのかな?だったら嬉しいな。
「僕は大丈夫です。お忙しい所ありがとうございました。そろそろ切りますね」
少し名残惜しいけれど、忙しい先輩の時間をこれ以上奪うわけにはいかない。
「うん、おやすみ祐希」
「おやすみなさい……先輩」
その日の夜、先輩が夢に出てきた。
最近残業続きで疲れているせいかもしれない。それに、先輩の声を聞いてしまったからかもしれない。
夢の中の僕と先輩は行為真っ最中。
「祐希は俺がいないのに随分楽しそうだね」
「あっ、そんな事、ない……っ」
優しい口調とは裏腹に、僕を責める先輩の動きは激しい。
でも、痛くない。だって夢だから。
「……本当に?祐希は嘘つきだな」
「嘘じゃ、ない……っ」
「嘘をつく祐希にはお仕置きしないとね」
先輩は僕の脚を肩に担ぎ、さらに奥深くへと侵入してきた。
「うぁっ!!やぁ……っ!やっ、先輩……っ」
結合部が先輩の動きに合わせていやらしい音を立てる。
「気持ち良さそうだね……ダメだよ、気持ち良くなったら。お仕置きなんだから」
先輩は、今にも張り裂けそうな僕の中心をギュッと握って、熱の解放を塞き止めた。
「ふぅ……っ!……せんぱい、せん、ぱい」
イキたいのにイケない。
もどかしさに痺れを切らした僕は、乞うような視線を先輩に向けた。
「祐希、イキたい?」
先輩の問いに僕は、首を縦に振った。
「じゃあ……自分でやってみて?」
「……えっ、せんぱ……」
先輩は僕の手を取り、その手を限界まで張り詰めた僕の中心に持っていった。
「俺がいつもしてるみたいにやってみて。……ほら、こうやって――」
――とんでもない夢を見てしまった!
先輩としばらくやってなくて欲求不満なのかな……
エッチな夢を見たせいで、僕の中心はズボンの布を目一杯押し上げていた。
ズボンのファスナーを下ろして、立ち上がった僕のものを上下に擦った。
いつも先輩がしてくれてるみたいに。
「ん、んぅ……先輩……っ」
先輩を思い浮かべながら、熱を溜め込んだ自身を慰めた。
「はぁ……っ、せんぱい、せんぱい……っ」
先走りが零れる先端を、親指の腹で強く擦ると呆気なく果てた。
自慰なんて今までした事なかったのに。
先輩に弄ばれ過ぎていやらしい身体になってしまった。
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