原因を探そうとした僕らだったがなんの収穫もなく、2週間がたとうとしていた
いや、収穫は少しあったのかな、、
吸血鬼化させる異能はあった だが、その異能だとかかった時点で理性を失い、目が充血するらしい
それに加え、その異能力者は僕に接触できない状況であるとして、高い確率で他の原因だろうとされた
そして振り出しに戻ってしまった僕だが、、、
敦 「どうしよう、、」
吸血衝動が抑えられなくなってきているのだ
皆を見ていると頭がクラクラしてきて、血を吸いたいという 衝動に駆られる
それでは、みんなに、、、いや、特に鏡花ちゃんに迷惑をかけてしまう
今の僕の最適な行動は、、、、
《皆と離れること》
、、、、いや、わかってた事ではあるけど、改めて考えると辛いものがある、、
探偵社の皆は、止めるだろうか、、もしかしたら軽蔑されるかもしれない、、
そして考えているうちにまた、何日も何週間も経過してしまった、、
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今日は、鏡花ちゃんと国木田さんと一緒に 薬を密売している組織の殲滅?に行く日だ
いや、殲滅と言ってもただ捕まえるだけだけど、、
国木田さんと鏡花ちゃんがいたら、直ぐに終わるだろう!
僕は、ササッと少ない荷物を持って探偵社に向かう
今日は、じめじめしていて空は灰色
所々に水溜まりもあり、僕はそれを覗き込む
疲れきった顔だ
僕はため息を1つ ついた
「あつし」
突然声をかけられる
パッと後ろを振り向くと、着物姿の女の子
そう、鏡花ちゃんだ
僕はニコッと笑顔を作る
鏡花 「敦、何してるの?」
敦 「きょ、鏡花ちゃん!?」
鏡花 「水溜まりに何かあった?」
敦 「いや、少し眺めてただけだよ」
鏡花 「私にも気づかず?」
敦 「え、えーと、、」
鏡花 「最近、敦の様子がおかしい、、」
敦 「そんなことないよ!」
やっぱり、上手くいかないな、、、
僕は、自分の嘘をつけない性格を恨みながら、何とか鏡花ちゃんと探偵社につくことが出来た
国木田 「遅い、20秒の遅刻だ」
敦 「すいません、、」
国木田 「まぁ、いい 目的地はわかるか?」
敦「えっと、、」
鏡花「〇〇商店の裏路地の先の廃墟」
国木田 「そうだ。そこには違法な薬を密売してる輩がいるとの情報だ」
国木田 「そういう輩は逃げ足だけは早い。 だから敦!!お前は裏口に待機 俺と鏡花で正面から乗り込む」
敦 「わかりました!!」
国木田 「わかってると思うが、くれぐれも逃がすな」
敦「はい」
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少し飛ばして、目的地
何年も使われていないのか錆びれていて、草木が生い茂っている
裏口はその草木の奥らしい、、
国木田さんは僕にGOサインを出している
クヨクヨはしていられない状況、、
僕は、恐る恐る、草木の中へと飛び込んだ
緑色の雑草が無数に生えている、
僕はなるべく踏まないように慎重に進む
裏口は思ったより近くにあり、その周辺だけ草が枯れている
僕は、安心しその近くの木の上で様子を伺う
という大きな音がした後、国木田さんの声が聞こえた
さっきの音はドアを開いた音のようだ、、
僕は、目を瞑り、耳に神経を尖らせる
パタパタという足音が裏口の方に近ずいているのがわかった
扉が開くまで、、、5秒
4
3
2
1
ガシャン
勢いよく扉が開くと同時に僕は輩を次々と捕まえる
思ってたより、人数が多い、、、
僕がトラ化させた腕で首をストンと叩く
すると、徐々に人が気絶していった、、
数人片付けた時、倒れたであろう人を盾に使い突破しようとしてくる奴がいた
さすがに、僕は目を疑う
こんな人がいるのか、、、いや、いるんだけど、、
僕は少し遅れたものの足をトラ化させその人の前に立ち塞がった
その人は驚いた様子で尻餅をついて倒れ込む
輩 「殺さないでくれ!!脅されてたんだ!俺はイヤイヤやってて、、」
聞いてもいないのに、スラスラと言い訳を並べる
そんな様子を見かねて僕は「大丈夫ですよ、話は警察が聞いてくれますので、、」っと丁寧な口調で、定番の言葉を並べた
輩は、警察という単語を聞き、不味いと思ったのか、、腰元にあった銃を僕に向ける
輩 「動くな!動いたら殺す!」
敦 「えっと、落ち着いてください!」
輩 「うるさい、うるさい、うるさい」
敦 「えーと、、えっと、、」
輩 「動くなよ、」
輩は僕に銃を向けながら、後ずさりしていく
こういうのは申し訳ないが、なんとも情けない姿だ
さすがにこのまま逃がす訳には行かないので、僕は手をトラ化させ犯人の銃を奪おうとする
バンッ
僕は咄嗟に目を瞑る
痛みなはない、、、
輩は手元が狂ったようで、自分の足に撃っでしまったようだ
ぎゃあーー!!!と凄まじい悲鳴が聞こえる
僕は慌てながらも銃をとりあげ、首元を目掛けてチョップをする
輩はグェッと言う音を出した後、倒れ込んでしまった
男の足からは赤い血が流れている、、
早く止血しなければならないが、僕の身体は言うことを聞かない
飲みたい、、、、 僕は、ブンッと顔を振る
だが、そんな行動で変わる訳もなく、僕は輩の近くにしゃがむ
あつし!!!!
後ろから鏡花ちゃんの声が聞こえ、そちらの方を向く
鏡花ちゃんは僕の方に駆け寄ってきている
このままでは鏡花ちゃんに危害を加える!
敦 「鏡花ちゃん、、、ごめん、、少し離れて、、」
鏡花 「どうしたの?」
敦 「ごめん、、、理由は、、話せないっっ」
僕は、フラフラとする頭の中、なんとか言葉を振り絞る
鏡花ちゃんは心配した様子でこちらを見ている
頭が働かない、、、
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気づくと僕は、鏡花ちゃんの首を噛む寸前だった
吸血鬼が、進んでいる、、、
僕は、首をグンッと下げ、自分の腕を噛む
鏡花 「あつし!何してるの!?」
敦 「ごめん、お願い、離れて、、」
鏡花 「、、、」
鏡花 「いや」
敦 「お願い、、このままだと鏡花ちゃんの事を傷つけちゃう、、」
鏡花 「敦だけには、抱えさせない、」
鏡花ちゃんは僕が噛んでる方の腕をどけて、自分の腕を差し出す
僕の心は、グラグラと揺れる
ダメだ、、、人を傷つけたら、
僕は、地面を蹴り、後ろへと下がる
血が滴る腕を下げ、僕はゆっくりと顔を動かす
近くには、今の僕でも飛べそうな木があった
僕は、ひよいっとその上に乗る
敦 「ごめん、頭冷やしてくる」
僕は、そう言うと、木の上を伝って、見知らぬ土地に向かっていく、、
今は、これが、、、
1番、いい選択肢なんだ、、
僕はそう言い聞かせる。
後ろの声は今の僕に入ってこない
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続き楽しみにして待ってます!!