僕は気持ちを落ち着かせるために走った
走って、、走って、、着いた行先は、
ポートマフィアの倉庫だった
いや、、最初はポートマフィアの倉庫だとは知らず、誰もいなそうな人気が少ない場所と入ったのだが、、
僕は自分の不運さを呪う
敦 「どうすれば、、、」
そして、僕をもっと追い詰めているのがこの倉庫に重力使いの中原中也が入って来てしまった事だ
彼の足音がカンッ カンッ となり僕の方に近ずいて来る
そして、ピタっと音が止まると
中也 「おい、そこにいるのは誰だ?」
響くような声で言う
僕は声を抑える
中也 「まぁ、出てこねぇよな、、」
独り言のように言うと彼の足音がゆっくりと僕の方へと向かってくる
不味い
僕は意を決して勢いよく物陰から出る
敦 「ぼ、僕です!!」
ゆっくりと目線をあげると中也さんが僕がいた場所に向かって重たそうな鉄パイプを浮かせている
危なかった、、
中也 「なんだ、手前かよ、、」
敦 「すいません、、、あの、すぐに出ますので、」
中也 「アー?逃がすわけないだろ」
敦 「、、、え?」
彼はそういうとゆっくり僕の方へと近ずいてくる
僕は目線を背ける
中也 「、、、まぁ、、まずは事情聴取からだな何しにここに来た?」
敦 「えっと、それは、、、カクカクシカジカ」
敦が事情を説明している
中也 「んで、ここにってか?」
敦 「はい、、」
中也 「フッ 馬鹿らしいww」
敦 「え、?」
中也 「んな事で、探偵社の人間が失望するとでも思ってんのかよww」
中也さんは腹を抱えて僕に言う
僕はオロオロとするばかりだ、
だが、僕はその様子を見て少し心が軽くなったような気がした
そうだよね、、探偵社の皆がこんな事で失望するわけないよね、、
僕は中也さんにつられて小さく笑う
中也 「いい顔つきになったじゃねぇか」
敦 「中也さんのお陰です」
敵同士こんな事を言うのは正しくないかもしれないけど、僕は笑って中也さんに返した
中也さんは少し驚いた様子をしつつもニコーと笑って僕の頭の上に手を乗せる
中也 「んじゃ、さっさと自分のところに帰りな」
敦 「、、、」
中也 「なんだ、気まずいとか言うんじゃねえよな?」
敦 「いえ、そんな事は、、ただ、」
中也 「ただ?」
敦 「ここがどこだが、分からなくて、、」
中也 「、、あ〜? 、、チッしょうがねぇな、手前が分かるところまで送っt」
太宰 「それは必要ないよ中也」
その声は扉の付近でなる
足音も気配すらない
僕は目を見開き、驚いた様子で太宰さんを見る
中也さんは、大きく舌打ちをして、太宰さんの方を向く
中也 「随分遅い迎えじゃねえか、太宰」
太宰 「いや〜、少しする事があってねぇ」
中也 「チッ まぁいい さっさと自分の部下を持ち帰れ」
中也さんは僕の背中を軽く押す
僕は少しつまずきながら 体制を整え中也さんの方を見る
中也さんは太宰さんを睨みつけていた目をこちらに向け、しっしと手を払う
僕は中也さんに一礼し、太宰さんの方へ行く
敦 「迷惑かけてすいません、太宰さん」
僕がそう言うと、太宰さんはサッと後ろを向いて出口へと向かっていった
僕はその後を追う
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帰り道
太宰 「敦くん、中也と何を話してたの?」
太宰さんは僕の方を見ずぶっきらぼうに言った
僕は少し顔を下にし小さく聞こえるかも分からない程に言った
「吸血鬼になってしまったこと、鏡花ちゃんを噛もうとしたことです」
太宰さんは フゥン… と曖昧そうな返事をしてから僕の方を向き直ってから言った
太宰 「敦君、何故君は中也にそのことを言ったのだい?」
敦 「それは、、、」
僕は少し言葉に詰まる
それを見かねて太宰さんが独り言のように呟く
太宰 「探偵社の皆には言わずにね、、」
僕はまたもや下を向き黙ってしまう
太宰 「君も探偵社の皆に話さなくてはいけないと分かっているだろう」
敦 「、、、」
太宰 「現に今、こうして問題になっているわけだ」
敦 「すいません、」
太宰 「はぁ〜」
太宰 「敦くん、探偵社に帰ったら話がある」
僕は太宰さんの言葉にただ頷くことしか出来なかった
コメント
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もう最高すぎて涙がでちゃいそう…