車は海沿いの道をゆっくり走り抜け、やがて小さな公園の駐車場に停まった。
英「ここなら、ミルも自由に歩けそうですね」
仏「うん、ちょっと散歩してみよー!」
フランスはドアを開け、そっとミルを抱き上げる。
仏「ミル、外は初めてだけど、怖くないよな?」
ミルは小さく鳴いて答える。
英「……ミル、元気そうで何よりです」
三人は緑の中をゆったり歩く。風に揺れる葉っぱの音、遠くで子どもたちの笑い声が響く。
仏「お前、やっぱこういうの好きだろ?落ち着くっていうか」
英「はい。こういう時間は大切ですね」
フランスはイギリスの手をそっと握り返し、ふっと笑う。
仏「俺、イギリスとミルとずっとこうやっていられたらいいなって思うんだ」
英「……私も、同じ気持ちです」
ミルは二人の間を行ったり来たりしながら、柔らかな日差しの中で穏やかな時間を過ごしていた。