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放課後いつも通りの放課後のチャイムがなる
“では皆さんさようなら”
この一言から教室がガヤガヤしだし、クラスメイト達は仲の良い子に話しかけに行ったり、気に食わない人に悪戯をしに行ったりと自由に行動していた。
(まるで気体の粒子みたい)
なんてことを思いながら私は重たい鞄を持ち上げる。
“あのさ、××さん。今日の掃除当番変わってくれないかな?用事があってどうしてもすぐ行かなきゃいけないのよ。お願い!”
なんてクラスメイトから声をかけられた。いつもは私のことをグループ学習の時だって省いてくるくせに、こんな時だけ馴れ馴れしく話しかけてくるだなんて馬鹿らしい。
“私にだって用事があるから。早く終わらせればいい話でしょう。じゃあね”
そう冷たくあしらうと彼女は周りの女子に私の悪口を言った。
“あの子、なんであんな冷たい態度をとるんだろうね。おかしいんじゃない?だって普通だったらもっと優しくするじゃないの”
何が普通だ、そんなのあんたらの行動を一般化させて正当化させるための盾でしかないじゃない。なんて心の中で悪口を言いながらも私はそんな陰口を無視して、騒がしい教室から出た。