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すぐさまモートは、ゾンビを連れたサラリーマンの元へと突っ込んでいった。
巨大な馬によって割れた車窓からは、豪雨のような血の雨が車内へと入ってきていた。車内の床や壁。全てが真っ赤になる。
それが、モートの狩るゾンビの残骸によって、濁った血で真っ黒に汚れた。
「ここは、モートくんに任せて! 後ろの車両へと行きましょう! 聖痕のある少女も探して守るのです!! この騒ぎですから、人の集まった場所に非難していることでしょう!」
アリスはオーゼムの一言で、シンクレアの手を取り、他の乗客と共に後ろの車両へと雪崩れ込んだ。そして、少女はもう窓際にはいないはずなので、恐怖する乗客でごった返す車両の中でポニーテイルの金髪の女の子を探した。
「ほら、あそこにいますよ」
いつの間にかアリスの隣に立つオーゼムが指差した。
オーゼムが指差す方には、ポニーテイルの少女が人混みに紛れて見え隠れしていた。
アリスはここでやっと自分と同じ聖痕を持つ少女を見つけられた。