ソファで終わった後、私はシャワーを浴びたいと言ったけれど、聞き入れてはもらえなかった。どうせまた、汗をかくからと。抱き上げられて、ベッドに連れて行かれた。十何畳かはある寝室には、ダブルベッドとサイドテーブル、天井高の本棚があった。
「ちょっと……待って……」
私の希望は何一つ聞き入れられず、下着すら身に付けていない私には抗う余地もない。部長の手が、唇が、私の全身に触れる。
「部長」
「呼び方」
「だって……」
「さっきは可愛く呼んだのに?」
「それはっ――」
私の言葉は雄大さんの口の中に飲み込まれた。
「……黛とキスしたのか?」
「は?」
「あいつはお前に触れたのか……?」
雄大さんの手が胸を包む。
「こことか……」
その手がゆっくりと身体を下り、おへそをなぞって脚の間に辿り着く。
「ここを……」
さっき見つけたばかりの私のイイトコロを指で擦る。
「こんな風に……」
「そこ……ダメ……」
「お前がココ弱いこと……あいつは知ってんの?」
「知るはずっ――な……い……」
「なぁ、馨……」
雄大さんが私を見下ろした。指の動きは止まらない。
「んんっ……」
感じている顔を見られるのが恥ずかしくて、目をそむける。指が止まった。
「お前もう……俺のモンな」
「え……?」
「お前の全部、俺のモンだからな――」
言葉の意味も分からないまま、激しく動き始めた指で絶頂に導かれた。
何度も。
人間は欲深い。
与えられ続ける快感に神経は麻痺し、更なる快感が欲しくなる。
もっと気持ち良くなりたい……。
もっと甘やかされたい……。
もっと愛されたい……。
「もっと……」
恥ずかしさも忘れて、欲求が言葉になる。
「もっと…………」
雄大さんが優しく微笑む。
「馨はホント、可愛いな……」
可愛いなんて言われたこと……ない。
「捕まったのは……俺の方だな……」
「え……?」
一気に奥まで突き上げられて、一瞬目の前が色を失う。
「あ……」
「馨……締め付けすぎ……」
「やっ……。だって……」
さっきより大きくて熱い――!
雄大さんがゆっくり腰を引き、勢いよく突き上げる。
「んんんっ――!」
緩急をつけられて、身体が快感の波を覚える。いつの間にか、彼に合わせて私も腰を動かしていた。
「最高だよ……馨……」
激しさを増す彼の動きに、私は意識を手放すまで啼き続けるしか出来なかった――。
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