︎今回は第2話です。第1話を見ていたほうが内容がわかると思います!
それではどうぞ!!
✦︎注意書き
︎︎✦︎原作ガン無視スタイルなので、原作終了後の世界線になります。
︎✦︎黒の組織解体してあります。
︎✦︎最終的は降谷さん予定です。たどり着いたらいいな…
︎✦︎妄想の詰め合わせ
︎✦︎受け入れてくれる優しいお方はスクロールをお願いします。
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こ、これが私…?
もう一度携帯の画面を見る。そこには幼児化した 紛れもなくふくふくほっぺの女児────この顔は10歳程度の頃だろうか。
唖然とする私を他所に、降谷さんは立てるかい、と膝裏に手を差し込んで持ち上げる。 ふらつきながら二本足で立ち、自分の姿を見てみれば、着ていたオーバーサイズの青緑のパーカーはすっぽりとくるぶしまで覆っている。
足もとには、濃い青のジーンズと、最悪なことに色気のない黒い下着がチラリとのぞいている。今日ほど下着をブラトップにしていてよかったと安心した日はないだろう。
「ある程度は理解してくれたと思うが…何故こんなことになったか説明できるか?」
自分は頷いて途中まで撮ってあったビデオを見せようとスマホを取り出し
電源ボタンをポチポチしていると、上等なスーツであろうに、降谷さんはお構いなしに地面に座り込んだ。
「その前に、一応聞いておきますが降谷さんは警察官……ですよね?」
見知らぬ女児を助けてくれた訳だから、学生時代と変わりなく彼が良い人なのはわかっていた。
しかし見たものがモノのため所属を聞かずにペラペラ喋るわけにもいかない。
ふたたびジャケットの内側に手を差し入れ、ドラマでよく見る、縦に開く二つ折りの手帳が差し出された。
警視 降谷零
手帳にはそう書かれていた。
「めちゃくちゃお偉いさんだった‥…」
「そうでもないさ。キャリアなら年齢的にも順当な役職だよ」
ほへ〜……と気の抜けた返事しかできない私は、少しばかり座り方を直して地面に正座する。
砂利が少々痛いがあの毒薬の激痛に比べたら可愛いモノだ。
「この路地はきみを見つけた時点で僕の部下が監視している。少なくとも怪しげな人物は周囲にいない。盗聴器も確認済み、安心して話してくれ」
「そうですか……とはいっても、どこから話せば良いのかな……」
頭がいい方ではないので、順を追って話すことにした。七日連続徹夜のちょっとイカれた頭でいつも通りショートカットのルートを通っていたこと、あと少しで路地を抜けるところで怒鳴り声が聞こえ、様子を伺うと二人組の男が二組、片方には謎の薬が入っていたこと、途中からスマホで録音を試していたこと、これやばいやつじゃ?と感じ、立ち去ろうとしたところでどちらかの仲間に見つかりカプセルを飲まされたこと。
「色々物申したいところではあるが……そうだな、ひとまず成功の可否に関わらず、録音は警察の立場から言えば貴重な情報源だ、ありがとう」
そうやって降谷さんは座ったままお辞儀をしてくれた
「あ、ありがとうございます…。」
「途中でその場から離れようとしたのもいい判断だ、怒鳴り声が聞こえた時点で実行すべきだったとは思うが」
「あ、す、すみません……」
「だが七徹したフラフラの状態で徒歩で帰宅するのはいただけない、タクシーを使え」
「あは、ははっ、……ですよね……」
全くを持ってその通りで。苦笑いするしかなかった
「飲まされたカプセルは白と赤のカプセルか?」
「知ってるんですか?」
「……表沙汰にはなっていないが、きみに似た副作用のある毒薬がある。出所は潰したはずだが、おそらく直前に製造元から流れた分か……」
ふむ、と考え込む美人の瞳をみてふと思い出す。
月明かりに照らされた青白い手で入れられたあのカプセル。
「……あ、違います」
「違う?」
「カプセルの色です、白と────青、だったかと」
驚愕に見開かれた瞳が私を貫く。何かまずいことを言っただろうか。気に障ることも言った覚えはない。
「青……青だと?!それは確かか?!」
降谷さんは私の肩を掴んで言った。
だが数秒後にはバッと手を離した。
「え、ええ、最後の一つを素人に使うハメになるなんて〜って言ってたと思います……?」
「最悪だな……風見!」
そ、そんなにやばいものを飲まされたのか?
降谷さんは立ち上がってぐるっと後ろを振り返ったかと思えば、誰かに呼びかけている。
部下の一人だろうか。降谷さんの長い足の隙間から、グリーンのスラックスが見えた。
「僕は被害者を連れて阿笠邸へ向かう。現場の調査は任せる、この近辺の防犯カメラや駐車場に止めてあるドライブレコーダーまで全て押さえろ」
「はっ!」
すごい、ドラマみたいだ、と感心していると、険しい顔の同級生が、失礼、という一言とともに私を抱き上げる。
「わっ…?!」
幼女だからとはいえ、身体は重いのは重い。それなのに降谷さんは軽々と私をお姫様抱っこしてくれた。
くわえて降谷さんは絶世の美男、そんな人にお姫様抱っこされたら失神する者も居るだろう。
「そういえば、きみ持ち物は?カバンとか」
「ああ、特には……徒歩圏内ですし、ポケットの小銭入れにスマホにカードを入れてるくらいで……」
パーカーの裾の方についているポケットから、カードスリーブ付きの小銭入れを取り出す。金属の擦れる音がするあたり、中身は盗られてはいないだろう。小銭入れにカードも入っているため、安心した。
「……間違いなく確認はされているだろうな」
「えっ」
「おそらくきみの身元は割れている。……すまない、事が解決するまで、きみを元の生活に戻すのは難しいだろう」
身元が割れている。
つまり、私の家や職場、なんなら家族構成や実家、出身校諸々犯罪者にフルオープンというわけで。そりゃあ戻れないわなぁ、と遠い目になる。
渡されたジーンズを抱き抱え、職場にどう伝えたものか、と思案する。だがしかし、あの怪しげな男たちは私を殺したと思っているはずで、死んでいるはずの私が連絡を取るわけにもいかないのではなかろうか。
親兄弟とは高校を出てから連絡は取っていないし、そっちは放置で構わないだろうが。
「申し訳ないが、この中に入ってくれるか」
青灰色の瞳を追って視線を落とすと、大きめの、それこそ今の私ならすっぽり入りそうなボストンバック。
「流石に子供用の服はこの時間では用意できなくてね。その服は見られているだろうから、万が一もある」
なるほど。降谷さんの部下があたりを監視しているとはいえ、さらに遠距離の高いところから監視されていれば、私が倒れていたあたりの路地の中は見えなくても、大通りに出るあたりは開けているし見えるのかもしれない。
「承知しました」
ボストンバックの中に足からおろしてもらい、いそいそと身を捩って寝転がる。
どうぞ閉めてください、と視線をあげれば、なんだか微妙な顔の美男子……今は美青年か。
「きみはもう少し、警戒心を持った方が良い気がするな」
「……?降谷さん、警察でしょう?なんで警戒しなきゃいけないんです?」
「はぁ……まぁ、日本の警察を信頼してくれているのは、悪い気はしないけれどね」
少し呆れたような、諦めたような…そんなため息を吐いた彼は
「君は今からある家、阿笠邸に行ってもらう。そこに居る者は君のことを知っている人で、信頼できる人だ」
と言い、ファスナーに手をかけた。
「じゃあ閉めるよ、揺れるだろうけどしばらく我慢してくれ」
「はい」
と言って頷く。視界は暗くなり、数秒後には少し揺れがありきっと車で運ばれてるのだろう。私はいつの間にか眠っていた。
降谷さん目線┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
数分前まで中学のクラスメイトの人が幼児化するなんて考えたことも無かった。
急いで車を走らせ阿笠邸へと向かった、幸いにも近かったため、すぐに着いた。
ボストンバックを優しく開けると、幼児化した雛さんは眠っていた。
全く…さっきも思ったが警戒心を持っていたほうがいいのではないだろうか。
…ってそんな考えている暇は無い。ボストンバッグをもう1回閉め、持ち。阿笠邸のインターホンを押した。
ー次回の最初から雛目線に変わりますー
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