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数日前、チャイナタウンで一服した際に撮ったラーメンの写真。
普段は特にこれといった写真なんて撮らないし、あまりにも雑でピントがあっていなくて、ここに自分のおじがいたらスマホごとパンチで破壊されていたんじゃないかってくらい汚い。
「んだコレ…」
で、そんな俺が何故この写真を撮ったかと言うと、それはとある人とその店に行ったからだ。言わば記念写真?思い出のひとつとして残そうと努力した成れの果て。
人生の中で最も重要な存在である彼との記憶のひとつ。どれだけ噛み付いても、まあ笑顔で俺と話してくれた優しい彼との、食事。
たしか彼は、慣れない手つきで懸命に箸を握ろうと努力していた。挙句の果てには、力みすぎて箸を折ってしまっていたが。
それでも、それがおかしくてしかたがなかったとしても、大変緊張感の走る時間だった。だからこそ、なのかもしれない。
手が震えて、それどころではなかったのだ。2年前で止まっているカメラのデータが、更新された1枚の駄作。
過去の写真はすべて日本旅行の旅路で埋め尽くされていて、それでも技術は全くもって成長していない。
チームメイト曰く、人間の顔が写っていないからだとか、すぐシャッターを押さないだとか、散々言われたがなにも分からないまま。
散々な言われように俺はついついキレてしまって、「んだとボケ」と一喝。バットを振り回したっけか。
別に才能がないから悲しんでいるという訳では無い。ただ、記録を残す人生において大切な行為が、こんなにも下手だったことに驚きと失望を混ぜ合わせている。
気分的に、いつもよりも二酸化炭素濃度の高いため息を1回。次は顔を並べて写真を撮れるようになっていることを願って。
つぼ浦匠、2023年の黙示録
私の考えるつぼ浦は、過去を大切にしない人間です。それでいて、考えることに慣れていない人間でもあります。
つまり、つぼ浦が少しでも誰かとの記憶を大切にしている瞬間ほど、素敵なものになるわけです。
“一緒にラーメンを食べた彼”は、皆様のご想像にお任せします。きっと、どんな人ともピッタリ似合うでしょう。