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新しい連載だ…✨ まさか白さんタヒのうとしてました…、? 伏線めちゃくちゃありそうで続きが楽しみです!!
うわぁぁぁ人外シリーズきたな... なんかそーくんの書く人外は見れるのよな... めちゃめちゃ続きが楽しみっ
水白だぁっ……!! 10話以内の軽い連載って言葉にびびってるよ私は……(←まともな連載したことない 最後のはどういうことなんだろう……🤔🤔 楽しみ~っ!!︎💕︎✨
こんにちは、奏佑です!
今回は水白で「 狐の嫁入り 」と
いうことで!
10話以内に完結する軽い連載になります!
早速本編いきましょう!
※ 御本人様には一切関係御座いません。
ー
【 白side 】
あの日は、日が照っているのに
雨が降っている、不思議な日だった。
雑木林の中で、’ それ ‘ は
俺の前を通過した。
白「 ッえ 」
( ! 『 …しーっ 』
真っ赤な唇に当てられた細長い指。
白い着物に身を包んだ、
気味が悪い程に真っ白な顔。
整い過ぎた顔立ちに『 危険だ 』と
心臓が警告を送る。
しかしその警告も虚しく、被り物から
覗く鮮やかな瞳に吸い込まれるように
魅入ってしまう。
暫くの間眺めていると、
その子が暴れ出した。
〚 おい!!花嫁が逃げたぞ! 〛
〚 逃がすんじゃねぇ!捕まえろ!! 〛
体格の良い男達が何人かで
捕まえようとしているが、
ふわふわとすり抜けて逃げてしまう。
今もまた宙に舞ったかと思えば、
俺の目の前へ華麗に着地した。
白「 ぉ、わ…、!? 」
『 君人間? 』
白「 え? 」
『 まぁどっちでもいいや、ちょっと付き合ってよ 』
そう言うとその子は、
見た目にそぐわない力で俺を持ち上げた。
白「 え…、はぁ…ッ、!? 」
「 待て待て待て、!俺下に戻る気なんて…、! 」
『 黙ってて。舌噛むよ 』
白「 うぐ…っ、 」
半ば強引に口を塞がれ、
あっという間に雑木林の入口まで来た。
『 …ここまで来れば大丈夫かな…、 』
『 ごめんね、強引に連れて来ちゃって 』
白「 …なんか理由あったんやろ? 」
「 じゃあしゃーないよ、大丈夫 」
『 …名前なんて言うの? 』
白「 …俺は初兎。君は? 」
水「 ほとけ。ほとけ、だけど…いむくんって呼んで欲しい 」
白「 分かった。いむくんな 」
「 …いむくん…ってことは男の子か? 」
「 なんでそないな格好してんの? 」
水「 …僕ね、ずっと独りで居たの。 」
「 独りに飽きて、沢山遊んでたら売り飛ばされちゃった。 」
白「 あ、せやから花嫁衣裳… 」
水「 それで、お願いがあって…、 」
「 少しの間泊めてくれないかな、? 」
( ちゅっ「 お礼はするから…、ね? 」
離れたいむくんの唇の色が
少し薄くなった。
白「 …そんなんせんでも泊めたるよ 」
「 行くで 」
水「 …はぁ〜い。 」
ー
水「 お〜、ここが初兎ちゃんの家… 」
「 …大きいね、? 」
白「 まぁ…他と比べればでかい方やな 」
「 ただいま〜 」
帰ったことを知らせると、
料理をしていたのだろう。
キッチンから兄が顔を覗かせた。
黒「 おかえり初兎! 」
「 …あれ、後ろの子は? 」
白「 いむくんって言ってな、ちょっと事情あって実家に帰られんくなったらしいから泊めたってもいい? 」
水「 初めまして、ほとけです 」
黒「 …いむくん…ほとけ…、…どっちでもええか 」
「 ほとけな、別にええで!好きなだけ居とき! 」
水「 ありがとうございます…、!✨️ 」
黒「 客室掃除してへんから一旦初兎の部屋でええかー? 」
白「 大丈夫、部屋案内してくるわ 」
ー
いむくんと一緒に過ごして行くうちに
幾つか気になることができた。
一つはいむくんから時々
獣の匂いがすること。
もう一つは…、
白「 …いむくんさぁ、花嫁衣裳じゃなくても紅さすんやな 」
いむくんは、毎朝唇に紅をさす。
水「 …昔、お母さんに言われたの。 」
「 唇に真っ赤な紅をさしなさいって 」
「 嘘が、上手につけるようになるから 」
白「 へ〜、そんなんあるんや、 」
「 初めて聞いたわ…、 」
水「 代々九尾に…、じゃなかった、僕の家に伝わる言い伝えなの 」
白「 …そう 」
そして気になることがあるのは
いむくんも同じらしく、
水「 …初兎ちゃんもさ、僕と会った日、あそこで何しようとしてたの。 」
白「 ………… 」
水「 隠さなくていいよ、縄にナイフに小さな台。持ち物は全部見えてたし。 」
白「 …まだ、言われへんかな 」
水「 …ふーん…、気が向いたら話してよ 」
「 聞く準備は出来てるから 」
白「 …うん。 」
多分、いむくんは気付いてる。
俺があの日、何をする為に
雑木林の中に居たのか。
いむくん以外は誰も知らないだろうけど。