テラーノベル
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君と僕のユートピアその後のお話し❤️💚 ①
no side
亮平💚『お邪魔するよ💢』
連泊する気満々のスーツケースを玄関に置き、ドカドカと足を鳴らしてリビングを闊歩する亮平はソファーでイチャ付いていた二人の前にドカッと腰を下ろした。
亮平💚『翔太コーヒー!ブラックで』
あまりの勢いに驚く二人を他所に亮平は自分の家のようにリモコンを手にするとTVを付けた。ちょうど涼太のキウイのCMが流れ、慌てて電源を消すとそこら辺にリモコンを投げつけた。
翔太💙『蓮、アイツどうやってうちに入ってきた?』
蓮 🖤『知らないよ…翔太くん合鍵渡したんじゃないの?』
コソコソと二人で喋っていると〝何よ💢なんか言いたいなら直接言いなさいよ〟とすごい剣幕だ。
コーヒーを目の前に置くと、熱すぎるだの文句を言う始末だ。〝ここは彼女同士ねっ話した方が…俺は自分の部屋に居るから〟と蓮は早々に自分の部屋へ退避した。仕方なく翔太が話を聞くことになった。
翔太💙『亮平どうしたの?喧嘩したの?』
亮平の隣に座って手を取ると突然泣き出した〝もう離婚する〟いや正式にはパートナーシップの解消を差す。2組共すでに宣誓済みだ。
亮平💚『式挙げたくないって言うの!酷いと思わない…』
何だそんな事と言いかけた翔太は、察した亮平の冷ややかな視線に硬直する。翔太と蓮の二人は来月カリフォルニアでの挙式が決まっている。二人だけの挙式だ。
翔太💙『ちゃんと話し合わなきゃ。どうして涼太が嫌なのか聞いたの?』
亮平💚『ふん知るもんですか。どうせ恥ずかしいとかそう言うくだらない理由でしょ。で俺はどこの部屋使ったらいいの?』
翔太💙『参ったなぁ〜ねぇいつまで居る気?あっそれにここの鍵どうして持ってるの?』
翔太が案内するよりも先に空き部屋を見つけて巨大なスーツケースを運び込むと〝引っ越し手伝った時に拝借したのよ気づかないのもどうかと思うけど〟悪びれなく言う亮平に呆れている〝何でそんな事するの?〟負けじと詰め寄る翔太に〝今日みたいな日の為に決まってるじゃない〟お手上げと言わんばかりに頭を抱えると蓮の部屋に翔太は飛び込んだ。
蓮 🖤『どうだった?翔太くん』
ベットに横になり呑気にYouTubeを見ている蓮に翔太はイライラした。
翔太💙『どうもこうもないよ!アイツずっとこの家に居るつもりだぞ!知らないからねもうイチャイチャ出来ないんだから…!』
蓮 🖤『そんなに熱くなりなさんな。そのうちに出て行くよ。舘さん無しじゃ生きてけないんだからウッ』
クッションが蓮の鳩尾目掛けて飛んできて思わず声が出る。涙目の翔太は・・・
蓮 🖤『可愛い』
翔太💙『バカじゃないの!俺やだからね…蓮と二人きりじゃなきゃヤダ』
蓮 🖤『可愛い////』
亮平💚『うるさいよ💢人が失恋して失意のどん底の時にイチャイチャなんてしないでね?』
翔太💙『何処が失意のどん底だよ』
亮平💚『あっ💢翔太なんか言った?』
蓮 🖤『これは…大事件だ…』
ようやく事の重大さに気付いた蓮はすぐに涼太のマンションへ向かった。
蓮 side
蓮 🖤『お邪魔します』
涼太❤️『どうしたの?蓮一人なんて珍しいね』
相変わらずの薔薇のエプロンで迎えられた俺は、亮平と違っていつも通りの飄々とした舘さんに面食らった。
蓮 🖤『どうしたのじゃないよ?阿部ちゃんと喧嘩したんだって?うちに来てる』
涼太❤️『んっ?喧嘩?した覚えないけど?』
翔太の話だと、挙式を挙げたい阿部ちゃんと、挙げたくない舘さんが喧嘩して…伝え聞いた話を舘さんにすると突然笑い出した〝あははっ挙式嫌だなんて言ってないよ〟翔太の解釈が可笑しいのか…まぁあり得そうだ。
涼太❤️『まぁでも怒ってたかもな…俺がドレス着て欲しいって言ったんだ。そしたら嫌がっちゃって…』
蓮 🖤『何でまたドレスなんて…うちはお揃いのタキシードだよ。舘さん…とっておきは隠さなきゃ!俺は宿泊先に仕込んである…』
舘さんは顎に手を乗せて〝なるほど…参考にさせてもらうよ〟などと言っている。とにかく早く誤解を解いて阿部ちゃんに出て行って貰わないと翔太の機嫌を損ねる上に、こちらまで破談しかねない…
蓮 🖤『ちなみに…離婚だって!叫んでたから、早く誤解を解いた方がいいと思うよ!』
〝離婚〟の2文字に顔を真っ青にすると、慌ててキッチンに向かって作業を続けている。
蓮 🖤『ねぇ?聞いてた?…何作ってんの?』
涼太❤️『お蕎麦だよ。亮平が食べたいって言うから蕎麦粉から作ったんだ…少しだけ待ってて、もうすぐ出来るから』
馬鹿じゃないの…
石臼まである…
愛されてんな阿部ちゃん。
翔太💙『やだぁちょっと亮平エッチ』
亮平💚『翔太こそ、意外と積極的なんだから…』
まさか焼けぼっくいに火が付いた的な、許されざる事態だ…玄関ホールに立つ二人に、聞こえて来たのは耳を塞ぎたくなるような会話だった。隣に佇む舘さんは恐ろしくて表情を窺い知ることは出来ないものの、握られた拳が小刻みに震え相当ご立腹なのが分かった。
亮平💚『でっ次はどう攻めようかアハっヤダくすぐったいやめてったら…やん』
翔太💙『少しくらい我慢しろよ‥全く感じやすいんだから』
亮平💚『翔太に言われたくない。翔太の方が絶対感度イイでしょ』
蓮 🖤『いい加減にしろよ!君たち2度目はな…い…』
涼太❤️『離婚だ!浮気なんてゆるせ…』
翔太💙『何?どうしたの?』
蓮 🖤『いや…てっきりチチクリ合っているのかと…』
二人ソファーに座り…ちゃんと服は着ていた。彼女同士また夜の営みについて話していたら盛り上がった挙句…まぁじゃれ合っていたのは間違いないらしい。舘さんを見るなり亮平は途端に機嫌が悪くなった。
亮平💚『両想いみたい!離婚決定ね』
バタンと閉められた客室の扉の音が舘さんに無慈悲に響いた。こんなに余裕のない舘さんを見るのは初めてだ。しかも翔太に助けを求めている。血迷ったとしか思えない愚策だ。
翔太💙『そうだなぁ亮平は、〝可愛い〟って言葉に弱いぞ。後は…お菓子で誘うとか…魚介類も好きだぞ』
絶望的な顔をした舘さんは早々に翔太が役立たずだと分かったみたいだ。救いを求める目で俺を見ている。
蓮 🖤『ちゃんと話しておいでよ舘さん。俺たち暫く出かけてくるから、好きに使っていいよ。お蕎麦きっと喜ぶと思うよ?』
舘様さんは〝かたじけない〟と言うと、阿部ちゃんが居る部屋の前へ行くと、重たい拳を扉に打ち付けた。
〝コン、コン、コン〟
涼太❤️『入るよ?亮平…』
亮平💚『来るなバカ』
俺と翔太は小声で〝イケ…いいから…い・け!〟
俺たちは必死だった。いつまでも居座られたら俺たちが困る。勢いよく扉を開ける舘さんが亮平の居る部屋に入るのを両手を擦り合わせて念を送りながら見送ると、 翔太と二人夜の街に消えた・・・
コメント
4件
余裕のない舘さん❤️楽しみ
ウェディングドレス姿のしょぴ💙に萌えしかありませんな🤔続き楽しみ💙