TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する


お酒のことはうやむやのまま、菊多と父親は自宅に帰っていった。僕らは祭り会場に残り、彼らが現れる前のように並んで椅子に座っている。とてもにぎやかな中で二人で話を続けた。椅子を振り回してお腹がすいたのか、彼女はまたジャンボフランクを頬張っている。

「夏らしい話をしよう」

と彼女が言い出した。

「夏らしい話? 怖い話のこと?」

「いや、今日だけ恨みっこなしでお互いへの不満を言い合いたくなった」

夏、関係ないような……

「レディーファーストだからボクからでいいな」

レディーファーストってそういう意味だっけ……

恨みっこなしというが、本当に恨みっこなしなのか確証が持てないと、うかつなことは言えない。彼女から先に言ってくれるというなら僕も助かる。

「夏梅は女の子とキスしたことがあるか?」

僕への不満が質問から始まったのは意外だった。

キスしたというか、されたことなら一度だけある。遊園地に行ったとき、行きのバスの中で寝ぼけた彼女にいきなりキスされたのだ。

あのキスは僕の中ではなかったことになっている。でもわざわざ聞いてきたということは、キスしたことはないと答えるのは危険だ。

ビッチな彼女とプラトニックな恋愛を(旧タイトル 最強彼女、霊山寺さん)

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

3

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚