テラーノベル
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面白くない
その頃、廊下。
「まだ終わんねぇの?」
壁にもたれていた太陽がむすっと呟く。
「部活だから仕方ない」
隣で本を読んでいた桜梨が淡々と返した。
「でも最近ずっと那月と一緒じゃん」
「嫉妬?」
「は!? 違っ……!」
即否定。
しかしその顔はわかりやすすぎる。
すると、ジュースを持った奏歌が苦笑した。
「太陽、顔に出すぎ」
「うるせぇ……」
その時、音楽室のドアが開く。
「お疲れ、奏音」
真っ先に佳亮が奏音の鞄を持った。
「ありがと佳亮!」
「別に」
ぶっきらぼうなのに、耳は赤い。
さらに塁がタオルを差し出す。
「汗かいてる」
「わ、助かる!」
「……奏音って、ほんと無防備」
塁が小さく呟いた瞬間。
「俺の生徒なんだから当然」
那月がさらっと言った。
空気が止まる。
「……は?」
太陽の笑顔が怖い。
「“俺の”?」
「教えてるの俺だし」
「へぇ」
「何」
バチバチバチ
奏音は頭を抱えた。
「お願いだから廊下で戦わないで!?」
コメント
1件
ああ、この話、すごく好きです!「面白くない」ってタイトルから始まるのに、読んでるこっちはめちゃくちゃ面白かったです(笑)。太陽の嫉妬丸出しなリアクションと那月のさらっとした「俺の生徒」発言の破壊力たるや…。空気が一瞬で凍る感じが文章から伝わってきて、思わずニヤニヤしちゃいました。奏音の「廊下で戦わないで!」にも全力で同意です。次話も楽しみにしてます!