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見るの遅くなった... いい!好き!書くの上手っ
まだリクエスト募集中ですのでリクエストしたい方はしてくださいね!ていうかしてね!!!!
rbrさんのR国での名前はマリー。この名前の由来であるフレンチマリーゴールドの花言葉はいつもそばに置いて…、きっと、彼らは、ずっとそばに居ることでしか輝くことが出来ません。
ジジッ、ジージー…
壊れた録音機の再生だった。
綺麗な瞳が綺麗だった。
黄色の暖かい色。手を伸ばしたら、壊れてしまいそうなくらいのとっても綺麗な瞳。
『シャオロン。』
綺麗なビー玉は、弾けてしまいそうなくらい綺麗だった。
震えた手は、太陽を掴もうと手を伸ばしていた。…、
「なぁにしとんねん、ロボロ。」
『…んふ、w…何でも。…太陽綺麗やなぁ思って』
「はぁぁ?太陽?今日曇りやんか。等々頭おかしくなったんか?」
『俺をなんやと思ってんねん…w…、ちゃうよ。』
『…どんなに曇っていたって、どんなに雨が降っていたって…太陽は変わらずそこにあって、何処かを照らしてるから』
「ロボロが思っとることは分からんわw」
…そうそうやって笑ってくれるところが…太陽見たいでとっても綺麗なんだ。
「何考えてるか分からへんけどそんなに考え込むなよ。ロボロ。」
『アダッ…、いたいわッ!!ばか!』
額にデコピンされて、びっくりする。とても痛い。…くそいたい。
「馬鹿とはなんやねんw…」
『…すまんw、すまん、w…考え込むの辞めるわ。』
シャオロンはそうか、と言った後に訓練場に行ってくると笑って歩いて行った。
『…、本当にすまんな。…シャオロンも、…みんなも。』
ジジッ、聞きたくもない機械音が頭に響く。
監視カメラに映らないように。
『…こちら、マリーです。総統閣下何かありましたでしょうか?』
「いつになったら情報が貰える?いつになったらお前は帰ってきてくれる?お前がいって何年たった?そろそろお前要らなくなってこないか?」
こうやって話す隙を与えずにぐちゃぐちゃする。この頭も、大嫌いだ。
『……はい、すみません。此処の人間はとても勘が鋭いもので手こずっております。もうすぐで情報も、俺も帰ります。お許しください 』
「…そうか。早く帰ってこいよ?次は無いからな。」
『はい。』
…、もう何年も前に情報を抜き出したままのUSBメモリー。
室長こそなれなかったが、副室長になったことによる安心、…主に仕事が鬱の物をどんどん俺に向かってくる高得感。
…確かに、感鋭い奴らがいる国だ。ここは
……それはそうなんだ。
けれど1回信じてしまえば、…1回信じてしまったなら。彼らはその1回で全てを信じてしまう。仲間にスパイがいる?そんなの疑いたくもない。
…幹部の仲はとても良いんだ。
良いから…そんなことも考えたく無くなる。
…オスマンは厳しかったなぁ…、あぁ、グルッペンも…、幹部の中だと大先生もシャオロンも…本当に1度仲間にするまでが長かったけれど今はとても仲がいい。
『このままでいてくれ。』
何も気づかず、何も分からない…、そしたら、そのままだったら、…まだ俺は
この国に居れるから。この国にずっと居れれば…それなら、…あんな国に帰らなくて済むから。
…こんなに優しい仲間達とずっと居れるから。
俺は絶対に帰る気はない。あの国なんかに…帰ってたまるか、…。
この国にスパイだとバレるまでは、絶対にあの国に帰らない。
『…』
けれど、現実は凄く厳しかったらしい。大先生が俺の持っていたUSBメモリを監視カメラ越しに見てしまったらしい。
…今、自分以外の幹部が呼び出されているっぽい。副室長の部屋は、国の色んな場所が一気にみれるようにモニターが何百個と並んでいた。
『…、』
監視カメラ越しの彼奴らは泣きそうな顔のやつもいたし、信じられないと言ったふうな奴もいた。
大先生を殴ろうとしてる奴も居たか。
『かわいそーに、…あいつやって俺の事凄い嫌いな訳やないと思うし』
彼奴やって、…信じられなくて泣きそうな顔してるのに。
『…、バレたなら。仕方がない。』
……まて、…本当にバレた?…違う。
ジジッ…忌々しい電子音声。
「君に1つ提案だ。君は彼奴らに情が湧いていたんだろう?」
「…だから、スパイだと言うことをバラさせてもらった。」
「…それと、君以外にもスパイはいたのでね。…あぁ、幹部ではないよ?」
「その子たちに爆弾をまいてもらった。可哀想に。その爆弾じゃ国が吹き飛ぶ威力だ」
『ッ……!?』
そんなことをしたら、この国の問題どころでは無くなる…。
「…マリーくん。いや、ロボロとよんだ方がいいかな?…君はどうするんだい? 」
…どうしたらいい?
「今、君がこちら側についてきてくれて、彼らに刃向かうのならば、…そしたら、」
「爆弾をやるのをやめてあげよう。…さて、どうする?」
…あ、…いや、ッおれ、
「頭の良い君なら分かるだろう?」
……俺が彼奴らに刃向かってしまえば…、情報だけを持って帰れば…、
そしたら、………、
『………はい。…彼らに銃を向けることを誓いましょう。』
『…全ては、総統閣下様の為に。』
…、全ては、皆の為に。
天と書かれた面をキツく紐で結ぶ。
片手に爆弾。ナイフを隠して、拳銃も隠し
て…、大きな銃を横にかける。
桃色の瞳は、…ずっと、…曇っていた。
『”宣戦布告を申し込む。”』
wrwrd国の放送局。それは、もう取り返しのつかないこと。
『”R国所属、マリーより。情報をR国に提示する。”』
『”止めたければ、幹部皆でかかってこい”』
…これは、俺の。…お前らへの覚悟を示した意思表示。きっと、お前らは俺を許してくれるから。…そんな事をして、許してくれるなら。許されない方がよっぽどまし。
今回の件どうせ、全部が嘘だ。
爆弾なんてない。ただ、仲間割れさせてそれを見てるお前が嬉しいだけだろうに。
…俺はどうせ、死ぬんだ。
『…、』
直ぐに副室長の部屋から出て、廊下の窓を開けてそのまま落ちていく。
…、着地に失敗した。すごい痛い。
『…鈍ったなぁ…、いけっかなぁ、……』
けれど、今日ぐらいは…、最高なままで終わりたいから。
…、許さないで。
”sha視点”
『…ぁー、…なんでこんな事になったかな』
幹部全員が集められ、最初に言葉を発したのは大先生だった。
泣きそうな顔で、見せられたのはパソコンの画面。
ロボロが敵国と通信するところ、ロボロが持っているUSBメモリのこと。
…全部見せられた。
『おまえ、ッ…ふざけんのも大概にせぇよ』
殴りかかろうと手を振りあげたのに…、それをグルッペンに止められる。
…、崩れるように座り込み、…ただ地面を見てた。
『ろぼろ、…が、ッ…ロボロがそんなッ!! 』
裏切る行為をするような人間だなんて思っていなかったのに。
…その後に流れた宣戦布告。それはロボロのあのよく通る声。
グルッペンは、ゆっくりと声を出す。
「…全員、R国のスパイを生け捕りにせよ、」
「「「ハイル・グルッペン」」」
皆がすぐに動いていくのに…おれは、…1人何も出来ず崩れたまんまだった。
『…しんらい、…してたのに。』
…、するとひとつの通信がはいる。それはゾムのものだった。
「”…、ロビー1階にロボロ居った…。はよ、来て欲しい。”」
走ってロビー1階まで行くと、ロボロがこちらを向いていた。
『…ろぼろ。…なんで、 』
「……俺、ロボロって名前やないんですよね〜。…今、…マリーって名乗ってますんで 」
そういった彼は、酷く感情のこもっていない冷たい声だった。
…もう見つかったか…、
『…んは、w…、』
まずは、爆弾を投げつける。…すると、爆弾の煙の中から動いていた。
近接最強の3人が迫ってきていた。
…全員、得意な武器を掲げて…。
kn「…裏切ったんか。お前は」
彼のもつ大きな大剣は凄く重い。
『………あぁ、裏切ったで、見てみ?このめもり。…ここの軍のこと全て入っとる。』
水色の目が少し、緩んだ気がした。
その隙をつくように、その身体を押し飛ばす。
zm「………、」
ゾムは、何も言わなかった。ゾムとシャオロンは一緒に俺を狙ってくる。
ナイフも、シャベルも…全部向かってくる。
『…、なんや、何も言わないんか』
「な、…ッ…ろぼろ、…ほんとにそんなのやりたいんか??」
『…あぁ、やりたいね。これが俺のやることやから。』
「…やったら、…なんで、泣いとんの?」
『…は?』
頬には暖かいものが沢山付いてた
『今日から、情報部隊副室長にならせて頂きます。ロボロです。どうぞ、宜しくお願い致します。』
この軍に潜入した時、一番最初に思ったのは静かな軍だと思った。
いい意味でも、悪い意味でも…。
反乱がなく、切り替えが出来る。そんな忠誠心の塊のような軍だった。
まぁ、悪い意味で言うならば…、人を信用する奴らが上のやつらに多くない。
外交官だったり、それこそ、室長だったり、…近接武器最強と名が高いシャオロンだったり、…俺はそこら辺の人間に信用されなかった。
なので、俺はまずはこの軍で信頼されることが適任だと考え、最初の半年間は良い奴で過ごしていた。
…そのお陰か、俺は人々に信頼され始めた。コネシマや、ゾム、ひとらんら辺にだ。
その時に大きな戦争がおこった。…死ぬ気で仲間を守るように叫んだ。 指示を出し続けた。
そしたら、シャオロンや鬱先生が仲良くしてくれ始めたんだ。
「仲間の為にあんだけ声貼れるやつなら、大丈夫やろ〜!」
「な、!ろぼろ宜しくな!」
『あ、…おん、宜しく!シャオロン。』
「そんな堅苦しい感じやなくて大丈夫やで。もっと柔らかい感じでな!!な!ロボロ!」
その時初めてだった。しっかりシャオロンの目を見たのは、…
表現しようのない、…とても綺麗な色の瞳。
暖かい黄色は、いつも俺を見てた。
シャオロンが心を開いてくれたことによって、幹部ともっと関わる機会が出てきた。
沢山話しているうちに、この軍が好きになった。…、
とてもとても、優しい軍だった。
静かな軍だなんてものじゃない。仲間の為に警戒を怠らない軍だった。
忠誠心の塊だった。俺も、この人について行きたいと思った。
よく居る人間なんだ。こうやって情が出来るスパイは居た。
俺は元々R国で総統補佐をして過ごしていた。
だから分かる。何百人とスパイを出してきて、情が移る人間をあの総統は楽しんでいた。
ある時は、その軍を全部壊してやる。今から核を落としてやるよ。
だなんて、脅して…それならとそのスパイをやってた奴らはその軍を自分たちの手で壊した
ある時は、ウイルスをばら撒くと言ってそれが嫌なら自分たちの手でこわせと言った。
ある時は、………………
あるときは、??
…、それが今、自分の番なのである。
あの総統はどうせ、ここに爆弾なんて仕掛けていない。
どうせ、俺の反応を楽しんでるだけ。
俺があの軍に戻ったところで、拷問され殺されるのが目に見えてる。
それなら、…どうせ死ぬのなら、…
『お前らに殺されたいよなぁ…。』
それがひとつの願いだった。
『…ぁ、…ッ…くそ、』
目を擦る。…泣き出してしまうなんてしらない。…まだ、…まだ戦える。
「…ほら、ロボロ目、赤いの残っちゃう」
オスマンが珍しく開眼させて、…寂しそうに呟いていた。
3人も、…もう、…戦う気力なんて無さそうだった。ふんわり笑って、俺をただ見てた。
『…ぁ、…くっそ、』
…殺して欲しいだけなのにッ…、
「な、…ろぼろ。…皆もう許しとるよ」
「もうええよ。…ロボロ。」
「もうええから。…、な、?」
伸ばされた手を、…俺は…、取らないように必死に弾いた。
「ロボロ。」
『…な、シャオロン。…殺してや。』
「…はぁ?なんで俺が殺さなあかんねん」
『ええから…、ッ…、殺してやッ!!!』
『俺はもう裏切り者や!!どうせ帰ったところで死ぬだけや…ッ、…どうせなら、お前らに殺されたいッ!、!』
「俺は殺したくない、」
『は、ッぁ??』
からからから、…
「なぁ、知っとるか?」
ビー玉は、コロンと転がった。
「…太陽は輝くには月が必要なんなやって」
『…つき、?』
「太陽と月の光が左右に相互する事によって、太陽は輝く。…逆に言えば月が輝く理由もそうや。」
『何言って…。』
「ここまで言っても分からんか。」
「お前の太陽は俺なんやろ?…やったら、俺の中での月はお前や。」
『っ、…しゃお、』
「なぁ、ロボロ。ここにいて」
俺の中には、ここにいるなんでそんな贅沢な選択肢なんてなかった。
ここで殺してもらえるか、あそこで殺されるか。…ただ、それだけだった
「此処で俺たちと生きて行かんか?」
「どうせ、お前は帰る場所なんて無いんやろ?……やったら、ここに居てくれ」
でも、…そんな贅沢なんて、…したくない。
ここは、…もっと、裏切り者に厳しくて…、
『…ばつ、は、?…なんでそんな優しい感じだしてくんねん、ッ!…もう、決めたんやッ!』
gr「…、そんなにこの国が嫌か。そうか、よく分かったよ。 」
『…俺は裏切り者。お前らからしたら俺は敵国の総統補佐やってるんや。』
『…殺せばええやんか。めんどくさいことせぇへんで。』
gr「そうすることにさせてもらう。…マリーだったか。」
グルッペンは困ったように眉をさげて、そしていつもの様に笑った。
『あぁ、マリーや。…殺してくれるんやな 』
やっと、殺してくれるのか。……
…こんな人生嫌だった。
ゴミみたいな人生の中で照らしてくれた太陽みたいなのは、お前らだけだった。…、
…もし、俺が贅沢を選択出来る人間で、…いや、…敵国の人間なんかじゃなかったら、
『…もし、生まれ変われたら、…、 』
…こんな俺じゃなかったら、
『その時は、…仲間にしてくれや。』
gr 「あぁ…、シャオロン。頼んだ。 」
シャオロンは、ゆっくりと俺の方に歩いてくる。
彼は、小さく笑って…、俺の方へシャベルを向けた。
「…さようならやな。マリー。」
『…あぁ、さようならや。シャオロン。 』
ジジッ、…ジージー…、
録音機はそこで途切れている。
目が覚めた時。その時…、真っ白な部屋にいた。薬の匂いが鼻にツンとする。
『…ん、…なん、ッ…ぇ、』
辺りを見渡すと、シャオロンが俺の手を握って眠っているようにみえた。
『…、しゃお、…ろん?』
…待て、俺は死んだはずだ。あの時シャオロンにシャベルで頭を殴られたはずだ。
意識を飛ばすその瞬間まで、覚えている。
体を起こしてみる。…すると、ベッドの周りで幹部たちが雑魚寝していた。
『ぇ?ぇぇ??』
何が何だか理解できず、びっくりしていると心地の良い声が聞こえた。
「…ロボロ。」
『しゃお、…ろん、…なんで俺生きて』
「やから、言うたやろ?マリーを殺したるって…」
『は?マリーを?』
「マリーはもう死んだ。…お前はもうロボロや。」
「あの国の事とか何も知らない。ただの我々国の幹部、副室長のロボロや。」
『…そっか、ぁ…w…おれ、ろぼろか。』
ふと、気になって耳を触るとあの大嫌いなインカムは無くなっていた。
『ぁれ、?』
「俺が壊してやった。んで、…多分その時に勢いがありすぎてお前気絶してもうたんよ…ごめんなぁ、」
『…んーん、…ええよ。……』
「…なぁ、ロボロ。」
『ん?』
「俺さ、お前の事月だとか言ったやんか」
「…あれ、ホンマに思っとるよ。お前は、ずっと、俺らを影で支えてる。 」
「…俺にとってお前は、曇ってる太陽みたいなもんや!!」
ビー玉が弾けるような…そんな感覚に襲われる。綺麗なその目は、夢を語るその太陽は、月を見てた。
『裏切った俺はもう、…仲間やって認めて貰えんかもしれん、…けど、俺頑張ってみるわ…、もっと、、ッ』
シャオロンは、俺の口元を塞いでそれ以上言うなと笑った。
大きな口を開いたシャオロンは、笑って
「お前はずっと昔から仲間だよ。」
…そう言ってくれた。
やっぱり、お前はいつまでも俺の太陽だよ