テラーノベル
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目を開けると、そこには花畑が広がっていた。
あぁ、俺死んだんだ。
納得したい。
理解したい。
だけどすぐには出来ない。
死んでしまったハズなのに、熱いものが目に込み上げてくる感覚がリアルだ。
込み上げてきたものを腕で拭く。
元貴と、涼ちゃんと、その隣に俺に居させて欲しかった。
3人で幸せになりたかった。
3人で音楽がやりたかった。
あの時もっと必死に生きようとすれば、生きることを諦めなければ。
そう何度も後悔した。
せめて涼ちゃんが助かっていますように。
せめて、ふたりが幸せになれますように。
そう祈ることしか出来なかった。
でも神様は、俺の願いをひとつも聞き入れてくれなかった。
誰かが隣に静かに歩いてくる。
優しい匂いで隣を見なくても誰かすぐわかった。
そして俺はこう言う。
「俺たち死んじゃったみたいだね、 」
すると涼ちゃんは優しく、
「元貴が来るまで僕は待つよ。」
と言った。
涼ちゃんらしいな。そう思い、
俺は静かに頷いて、
「僕も待つよ。」
と言った。
次回からまたomrさんsideに戻ります💨
いつも沢山のいいねありがとうございます🫶
コメント
2件
めちゃくちゃ続きが気になります…🫶