さもさんが来てから二三年がたった。今ではすっかりこちらに馴染んできている。
「たまには別拠点の様子見行くぞ」
「やったー!」
「おどろく行ったことないのだ〜!!!」
「というか誰がいるのだ?」
「確か、、、しぇいどさんとニグさんいたよね、、、おどろくさんが知ってる中だと」
「だな」
「さぁーもんお前はどうする?」
「俺しゃけぱー君の様子見てます」
「わかった。じゃあ俺たちは行ってくるからな」
「お出かけお出かけ〜!」
「お、おどろくお出かけではないからな、、、?」
「分かってるのだー!!!」
「あれ多分分かってないよ、、?」
「だろうな」
久しぶりにしぇいどしゃんとニグしゃんに会えるのだ!!
早く会いたい!
そんなことを考えながら車に乗り込むのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
「しぇいどしゃーーん!!」
「わっ!?おどろくさん?ぼ、ボス!いらっしゃいませようこそいらっしゃいました!」
「うちのおどろくがすまない。たまに様子を見に来ようと思ってな」
「ボス。お久しぶりです。」
「おお!ニグ。こっちの生活は慣れたのか?」
「はい。だいぶ慣れてきましたよ。お茶準備いたしますので上がってください」
「すまんな」
「いえいえ。ではこちらへ」
「しぇいどさん遊んでなのだ〜!」
「お、おどろくちゃんしぇいちゃんだってお仕事あるからな、、、?」
「大丈夫ですよ。もう終わらしてるんで!」
「さすがしぇいどさんは違うねぇ、、、」
「うたいさんは逆に遅いんですよ!この前も情報頼んだら遅刻して送ってきたじゃないですか!」
「だってぇ、、、凸さんが起こしてくんないから、、、」
「それ12歳が言わないでくださいよ、、、」
「まぁうたちゃん朝弱いから俺居ないとなんも出来ないもんなw」
「そこまでじゃないだろ!」
「まぁまぁおどろくさんの面倒見ときますから。ニグさんの方でも行ってきては?」
「そんじゃ!お言葉に甘えてそうさせてもらうぜ」
「じゃあしぇいどさん頼んだ〜!」
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「凸にーたちのお仕事はたまぁーに見てるけどしぇいどしゃんって何やってるのだ〜?」
「そうですねぇ〜」
「それこそ戦闘に出ることもありますしあとここのお金の管理とかの事務職ですかね」
「なんかすごそうなのだ!」
「パソコン使ってるってことはうたえもんみたいなお仕事なのだ?」
「うたいさんは私のに加えて相手方の情報探すお仕事してますよまぁむしろそっちが本業でしょうね」
「じゃあじゃあ!うたえもんってすごい人なのー?」
「遅刻癖がひっどくてあれですけどうたいさんはすごい人ですね」
すっごく含みを感じた。
もしかしておどろくと遊んでくれてるけど本当はサボってる、、、のだ?
まぁなんでもいいのだ!
いや多分よくわかんないけどなんでも良くないのだ。
ふわぁ、、、
急に眠気がおどろくを襲うのだった。
ーーーーーーーーーー
「ふわぁ、、」
突き刺すような朝日がすごく眩しかった
あれ?
あっ、、
そっか、、
凸にーパパの側近になっちゃったからおどろくのこと起こしに来れなくなっちゃったんだ。
うたえもんはまだ寝てるし、、
寂しいな。
今日もまた勉強と絵を描くだけ、、
絵を描くのは確かに楽しい。
でも、、
でも凸にーと遊びたい。
しぇいどしゃんもいないしうたえもんもきっと遊んでくれるけど、きっとおどろくと遊んだらしぇいどしゃんに怒られちゃう
あーあ
つまんないの。
こんな生活早く終わっちゃえばいいのになぁ。
最近はなんかお国が戦争?起こしてるらしいし、ボスの娘だからあんまり外出とかできないんだって
おどろくそろそろ手元のクレヨン無くなっちゃうのだ。
お外行きたい、、、
そうだ!
お外じゃないけどパパの書斎行ってみるのだ!
ーーーーーーーーーーーーーー
部屋を開けると誰もいなかった。
リビングや医務室とはまた一風変わった木調の部屋。
辺りを見渡すと、一面に本棚に真ん中にはせったい?用の机がある。
そして正面の壁は全部ガラス張りの窓になっていて、庭の景色がよく見える。
数年ぐらい前まで置かれていた滑り台は無くなっていた。
おどろくが大きくなったからだろう。
パパの机の方まで行ってみる。
見てみると
置いてあるのはおどろくの誕生花と凸にー、うたえもん、さもにー、パパ、おどろくの5人で撮った写真が飾ってあった。
こういうのを見る度おどろくはパパにしっかり愛されてるんだなって幼いながらに感じる。
おどろくもそうだが、仲間も大事にしている。
いつも怪我があれば本部勤めじゃなくとも医務室を貸したり、割とほかのメンバーとの距離が近かったり、、、
きっとそういったところに惹かれた人達が集まってるんだろうなと感じさせられるのだった。
こんな日々が続いて欲しいようで、終わって欲しいそんな気持ちだった。
「ねぇ凸にー?絵でも描いて遊ぼうなのだ!」
「ん!やってやりますか!」
久しぶりに凸にーと遊べる1日。
そう思っていた。
コンコンと扉が叩かれる。
「おどろく様凸もり様失礼いたします。凸もり様。ボスがお呼びです。至急向かうようお願いいたします。」
「わかりました」
「では失礼いたします」
「ってことらしいからおどろくちゃんごめん行ってくるね。」
「わかったのだ!凸にーのことでも描いておくのだ!」
「おっ!俺の事イケメンにしといてな?」
「、、、」
「無言やめて!?」
そう言って凸にーは部屋を後にした。
何時間たっても凸にーは戻ってこないむしろ廊下がバタついている
ただあったのは、、、
「おどろくさんちょっとホールの方行くから大人しくお留守番してて!」
そう本気で焦っていたうたいさんの声だけだった。
しかもこの声は扉越し。
ホールというのはうちのアジトが都心部に甘えているビルの地下のこと。体育館ではないけどそんな感じのホールになっていてみんなホールと呼んでる
最後にホールに行ったのは凸にーの認証式だったっけ、、、
あの頃から変わっちゃったんだっけ?
まぁいいや、、、
ふわぁ、、、
「眠いなぁ、、、」
イラストに描いた凸にーの輪郭をなぞる
何も無いといいけど。
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