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「……というわけで、この時の作者の心情を答えなさい。坂田くん、わかるかな?」
指名された坂田誠は、気だるげに立ち上がった。その目はいつも以上に死んでおり、口角だけがわずかに上がっている。
「先生……作者の心情なんてのは、ジャンプの巻末コメントに全部書いてありまさァ。今のこいつの気持ちは、『原稿落としそうで死にたい』……それだけでさァ」
「いや、これ明治時代の小説だから! ジャンプ関係ないから!」
新八が小声で突っ込むが、坂田の暴走は止まらない。
「だいたい、行間に『糖分』が足りねェ。もっとこう、パフェの重要性を説くような文学に書き直しなせェ。江戸の夜明けは、あんこから始まるんでさァ」
「銀さん、それ銀魂のセリフですらねーよ! どこから持ってきたんだよその江戸観!」
化学室では、**中野渚(レゼ)**が白衣に身を包み、ビーカーをじっと見つめていた。 彼女の隣では、新八が「絶対に変な混ぜ方をさせない」という鉄の意志で監視している。
「ねえ、新八くん……。この液体、もう少し熱を加えたら、とっても素敵な『雨』が降ると思わない?」
「思いません! それ、ただの蒸留実験ですから! レゼさん、そのチョーカーの金具をいじるのをやめて! ピンじゃないからそれ!」
「ふふ……。爆発は、芸術でも化学でもないわ。それは、ただの『お別れの挨拶』。……この理科室、壊しちゃおっか?」
「挨拶が重すぎるよ! 卒業式まで待って!」
ようやく訪れた昼休み。屋上には「なんでも屋」の3人と、なぜか風紀委員の土方護と沖田悟も集まっていた。
土方は、購買の焼きそばパンに、持参した巨大なマヨネーズをこれでもかと絞り出している。
「……坂田ァ。授業中に寝てたな。お前の脳みそは綿菓子でできてるのかァ!?」
「トシさんこそ、マヨネーズの過剰摂取で脳がマヨネーズに溶け出してるんじゃねーですかい? 汚ねェからあっちで食いなせェ」
誠が沖田口調で煽る。そこに、アイマスクを頭に乗せた沖田(自認)が、冷めたコーヒーを飲みながら割り込んだ。
「あはは。二人とも仲良しだね。……ねえ土方さん、そのパン、マヨネーズじゃなくて爆薬にすり替えておいたよ。食べたら頭がドカンだね」
「貴様ぁぁ! また僕を殺そうとしたな沖田ァ!」
「……誰も本物のキャラ通りに動いてない」 新八は、持参した質素な弁当を食べながら、遠い目をした。 「銀時自認の沖田口調、土方自認の銀時口調、沖田自認の別作品の殺し屋……。この学校の偏差値、実は0なんじゃないかな」
チャイムが鳴り、ようやく解放された彼らは、いつもの部室へと向かう。
「さて……。新八、今日の依頼は何でさァ? 授業で知恵熱が出ちまった。甘ェもんの依頼以外は受け付けやせんぜ」
「知恵熱出るほど考えてなかったでしょ! ずっとジャンプの裏表紙の広告読んでたじゃないですか!」
「誠、今日の放課後は……ちょっとだけ、火遊びしにいかない?」 レゼが、カバンから大量のクラッカー(改造済み)を取り出す。
「火遊びは校庭だけにしろォ! あと坂田、お前は放課後、風紀委員室で説教だァ!」 土方が十手を振り回しながら追いかけてくる。
「逃げるぞ、パチ公! 俺たちの放課後はこれからだぜェ!」
教科書には載っていない、あまりにカオスな「自認者」たちの日常。彼らにとっての「正解」は、テスト用紙の中ではなく、この騒がしい放課後の中にしかないのだった。