捏造、死ネタ、エセ関西弁などがあります。
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それでもいいよ、という方のみご覧ください。
『』=グルッペン
「」=あなた」
「やな予感がするなぁ」
あなたはそう言った。
あなたが見ているのは星座占い。
今日はあなたの星座が最下位らしい。
『占いを気にするなんて珍しいな』
そう、いつもはあなたが占いを気にすることなんてない。
あるとすれば神社のおみくじくらいだ。
“占いに振り回されてちゃやりたいこともできないでしょ”
あなたはよく言っていた気がする。
「うーん、、、信じているとかじゃなくてさぁ、なんかもっと、、、、、なんだろう、予言みたいな?」
『予言?』
「そう、あなたは今日絶対に嫌なことや悪いことが起きるのよ~~~~みたいな」
『なんだそれ笑』
あなたは両手を怪しく動かしニヤリと笑ってまるで悪い魔女のような動きをする。
その動きがおかしくて笑ってしまう。
ふと時計に目をやると、針は7時を回っている。
『仕事、遅れるぞ』
「うわぁ、行きたくないよお」
『今日一日出れば明日休みだぞ、頑張ってこい』
「休みの人に言われたくないですぅ」
『それもそうだな笑』
あなたとそう話していると、あなたは何かを思い出したような顔になる。
「そういえば!!!!!」
『急にどうしたんだ』
「今日ね、マカロン作ったの!!!」
あなたの作るマカロンは美味しい。お菓子作りが趣味なあなたは、ときどきお菓子を作っては友達や家族に振る舞っていた。
その中でもあなたが得意なのがマカロンである。初めて食べた時には衝撃を覚えたほどだ。さくさくの表面になめらかで濃厚なガナッシュ。口に入れると生地が崩れるように溶けていくと同時に香りがふんわりと広がる。思わず店を出せるんじゃないかと言ったときには、
“そんなことないよ”
と嬉しそうに言っていたのを覚えている。
「自信作だからグルさんに食べてほしくって!今日お昼前に帰ってくるからいっしょに食べようね!!!」
『分かった。』
「絶対だよ!!!!!絶対だからね!!!!!」
『ああ笑』
そうしてあなたは玄関にいくと、くるりとこちらを向いた。
「そうだ、グルさん!」
『?どうした』
「愛してるって言ってほしいの!」
『、、、、仕事遅れるぞ』
「酷くない?」
『今日はどうしたんだ、何か変な物でも食べたのか?』
「違いますー単なる乙女心ですー」
『それはすまない、、、が、もう時計が7時半を回りそうだがいいのか?』
「あっ」
『帰ったらいくらでも言ってやる、だから早く行ってこい、遅刻するぞ』
「なんで!!!!遅刻するかもって言ってくれなかったの!!!!!!!」
『お前がマカロンの話をしていたからな、上手く切り出せなかった』
「うわーーーー!!!行って来ます!!!!!」
『いってらっしゃい』
あなたは急いで家を出る。
私はあなたのその元気で、明るいところが好きだ。
私はリビングへ戻る。あなたがいなくなった家は、とても静かで少し広く感じる。
寂しい。
ふと、あなたがいないとこうも寂しくなるのかと思うときがある。
あいつがいなくなったら大変なんじゃないかと軽く他人事のように思いながら、
私は紅茶を入れるためにキッチンへ向かった。
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