テラーノベル
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みんな、ぼくを押した。
前の暗闇の道へ、どんどん、背中が押された。
、
必死に肯定した。
『辞めて辞めて、』
『何何、無理だよ、』
『押さないで。』
文字は、軽くて短くて、
何処かしら重い言葉を重ねた。
ずっと言い続け、やっと辞めてくれた。
だけど、口だけ、諦めはしていなかった。
「今日、別れろ!」
って、健気に言われた。
みーんな健気だよね。元気で、熱くて。煩くて。
ぼくはそのお陰で
いつも厚くて熱い鉄板に押し潰されてる。
ぼくの心には火傷がのこった。
その日は部活を休んだ。
部活へ行ったら、自分は目が潰れる。
それほど あのコ を、瞳に写したくなかった。
家に帰って、すぐに、水に浴びた。
いつもは暖かい、お風呂のはずなのに。
落ち着きが無くて、
あたたかいのか あったかいのか あついのか
ぬるいのか ひんやりするのか つめたいのか
感覚も無かった。
救い だト 思っテた 子 に、連絡した。
『別れるって言うから、電話しながらでもいい?』
私は、酷く黒色だった。
ただ 言えばいいのに。
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ただ、文字を指で打つだけでいいのに。
ただ、 画面に少し触れるだけでいいのに。
ただ、平凡に過ごしていけばいいだけなのに。
ただ、ぼくが断ればよかっただけのことなのに。
ただ、ぼくが笑って笑顔で、いれば済む話なのに。
ただ、。
ただ。
ただ。
ただ。
笑顔を作れ。笑顔を作って。
いや、違う。
心の底から安心できる笑いを出せばいいのに。
後悔無しに。
心の中で何回もそれを唱えた。
そして、救い ? の ? コ と電話を繋げながら。
『別れてください すみません』
たったの一行だけ。
あの子に送った。
それだけでも、ぼくの心臓は重低音で響いていた。
コメント
1件
(読了後のひと呼吸) ……このエピソード、すごく胸が痛かったです。「ただ」というタイトルが、一行ごとにのしかかってくるみたいでした。「ただ、ぼくが断ればよかっただけのこと」「ただ、笑顔でいれば済む話」——そう思っているのに、どうしてもできないもどかしさが、短い言葉の連なりからひしひしと伝わってきました。 最後のたった一行のメッセージを送るまでの心臓の重低音、わかる気がします。その一行を打つのに、どれだけの勇気と涙があったんだろう。病み人さんの描く“押し潰されそうな心”の表現、とてもリアルでした。次話も静かに待っていますね。