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42 - 第40話 ゆうなの分まで

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2024年11月27日

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拠点を後にした萌香、いさな、みりんの三人は、再び旅路に出た。リオたちの留守番を頼りに、目指すは砂漠、川、そして沼地。どこに何が待ち受けているのか分からないまま、彼らは希望と不安を胸に歩みを進めた。

旅はまず砂漠から始まった。広がる砂丘の向こうには、焼けるような太陽と熱風が行く手を阻む。水分が奪われるたびに、萌香たちは苦しそうに息を吐いた。

「ここで…本当にアーティファクトが見つかるの?」

みりんが疲れた声を漏らすと、いさなが地図を見つめながら答えた。

「神様の言葉を信じるしかない。砂漠の中央に“秘密のオアシス”があるらしい。」

その言葉を信じて、彼らはひたすら進む。

やがて、一面の砂丘にぽっかりと現れた小さなオアシス。そこには一匹の巨大なサソリが待ち構えていた。光るアーティファクトがその甲殻の上で輝いている。

「倒すしかないか…」

いさなが剣を抜き、みりんも弓を構えた。萌香は緊張しながら、持っていた投石器を手に取った。

戦闘は熾烈を極めた。鋭いハサミが風を切り、毒針が危うく萌香に当たりそうになる。だが、チームワークの末、ついにサソリは倒れ、アーティファクトを手にすることができた。これで「蒼」は全部集まった。

次に彼らが向かったのは、川のほとり。流れは穏やかで、美しい魚が泳いでいる。だが、それが罠だった。

「これ、ただの川じゃないわ。」

みりんが水面を見つめると、突然、巨大な魚のような生物が飛び出してきた。それは水の流れを操る魔物だった。

「くそっ、また戦いか…!」

いさながすぐに剣を構えるが、水の流れに翻弄される。萌香が川辺に生えていたツタを利用して魔物の動きを封じると、みりんの矢が見事に魔物の心臓を射抜いた。

「これで終わり…!」

魔物が消えると、川底から浮かび上がるようにアーティファクトが姿を現した。

最後に向かったのは、忌まわしい雰囲気の漂う沼地。湿った空気がまとわりつき、嫌な悪臭が鼻を突く。足元は泥に覆われ、動くたびにずぶずぶと足が取られる。

「なんかここ…気味が悪い。」

萌香が周囲を警戒しながら歩くと、泥の中から突然、人の手のようなものが伸びてきた。

「ゾンビかよ!」

いさなが叫ぶと、次々と泥の中から腐った姿の生き物たちが現れる。

「みんな、集中して!ここで負けたら終わりよ!」

みりんが指示を出し、三人は必死で戦った。沼地のゾンビとワニたちはしつこく、なかなか倒せない。だが、いさなの機転で泥を爆発させ、敵を一掃する。

「やっとだ…」

戦闘後、泥の奥から輝くアーティファクトが見つかった。

これで、残りは「雪山」だけになった。

「やっとここまで来たね。」

みりんが疲れた声で言うと、萌香も頷く。

「これで、ゆうなの分まで全部揃えるんだ。」

いさなは、雪山への道を見据え、静かに決意を固めた。


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