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12月20日 午前10時 カフェ

「おはよう。No.5247、No.5248?」

「「…おはようございます。」」

「昨日はご苦労だった。君たちは本当によくできた『兵器』だ。私も鼻が高いよ。」

「「…ありがとうございます。」」

「君たちはこれからも、殺人兵器として我が組織に尽くしてくれたまえ。」

「「はい。ボス。」」

「ではまた。」

「「お疲れ様でした。」」

ボスの背中が見えなくなるまで敬礼する。

…本当は敬礼などしたくない。だって私たちを裏の世界に引きづりこみ、殺人兵器として、私たちを扱うから。私たちに『人権』などないのだ。名前だって本当は番号のみ。だけど、私たちは名前が欲しかった。任務で街に潜入などしていると、それぞれが名前で呼ばれ、笑顔で駆け寄って行く。…そんな光景をよく見ていた。だから、自分たちで名前を付けた。

私たちは、兄弟のようだけど、血は繋がっていない。それぞれ親に売られた。番号が続いているのは、組織に引き取られたのが同じ時期だったからだ。私の方が先に引き取られたから、番号は私の方が上で、ルイの方が少し後に引き取られたため、私のひとつ下の番号だ。でもそんなルイに私は救われた。こんな泥のような世界でもあの子がいれば、少しでも、『普通の女の子』になれた気がした。私を女の子として扱ってくれるのは、ルイだけだった。私にとってルイはなくてはならない存在だ。あの子は絶対に失ってはならない。あの子は絶対に失ってはならない。なにがあっても、私はあの子を守り抜く。たとえ命がつきようとも。

「…ルミ…ルミ…ルミ!」

「あっ…どうしたの?」

「どうしたの?ルミ考え事なんかして?」

「あー…なんでもない。」

「?それならいいけど。にしてもボス相変わらず怖いな〜怒らせないようにしなくちゃ」

…かわいい。可愛すぎる。ルイは男の子だが、かわいらしい見た目をしており、身長も高くなく、私と同じ145cmだ。が、仕事に関しては見た目に反してサイコパスになる。特に私に襲いかかって来たり、私に怪我をおわせた相手なんかにはそれはもう。手がつけられなくなるほど、狂気に満ち溢れるのだ。ルイは身体能力が高いのと、力が強いため、肉体戦に向いている。私は一般人に比べると強いだろうがルイには劣るため、ハッキングや情報収集、囮役が主な仕事だ。変装もできないこともないが、身長が小さいため、向いていない。私たちはそれぞれ向き不向きがあり、単独で行動するのは向いていないが、コンビとなると話は別。互いに不向きなことを補い合っているため、コンビネーションが非常に取りやすい。組織の中でも、1番のコンビだと言われているらしいが、私にとってその称号は嬉しくともなともないが、ルイにとっては嬉しいことらしい。あの子は強くなるのが、好きなようだ。私と違って組織を嫌っている訳でも無さそうだし。チラッとルイの方を見ると、眠りかけていた。少し考え事しすぎたかもしれない。

「ルイ?ルイ?起きて。帰るよ。」

「えっいや寝てないよ。いやほんとにずっと起きてたよ。」

ルイはこういうところがある。私より上?に立とうとするというか、なんというか。…まぁとりあえず、子供っぼいってこと。でもそういうとこもかわいい。

「じゃあ行くよ。帰るよ?」

「ちょっと待ってよ〜ルリ〜」

クリスマスプレゼント

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