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さっきの敵らしき人たちを見て、一瞬で思い出した…。それはアイツらがどういう存在なのかも…そして僕の知っているサンダーさんの姿に似ていたことも…。

それと…僕が元々居た世界のことも…。

【リオン】「さっきの人たちは…布被り族。僕の世界では…死者が蘇った姿だと考えられていました。」

【リオン】「そして…サンダーさん…貴方は僕の世界のほうでは…既に亡くなっていた。貴方も布被り族の1人だった…。」

【サンダー】「俺が…死者…?なんでそんなこと知ってるの…?」

【リオン】「僕は元々…貴方の敵として生まれた存在で…俺は布被り族として蘇った貴方に○された。だから思い出せたんです。」

【リオン】「あと…実は貴方も覚えてるのでは…?サンダーさん…。」

【サンダー】「…。そんな簡単に思い出されるとは…予想外だ…。」


俺はその後…サンダーさんから…僕についての話を聞かせてもらった。

この世界ができる前は…僕たちは敵同士で…お互い違う組織のラスボス的な存在だった。

似て非なるもの…という言葉が似合うような2人で…能力自体はお互い似ていた。だけど考え方が全く違っていた。

俺は世界を恨み…サンダーさんは世界を哀れんでいた。 サンダーさんは世界を哀れみ…変えようとした。俺は世界を恨んで…世界諸共壊そうとしていたそうだ。

かつて仲良く遊んでいたらしい俺たちだが、どこかで考え方が2人とも変わってしまったんだろうと言っていた…。

そして結局は共倒れという悲惨な結末を迎えたそうだ。

俺はかつて仲良く遊んでいた仲間だったはずのサンダーさんの手で○された。

サンダーさんは仲間を庇って、ダメージを負っていたせいで、また蘇れなくなって、俺が倒された後すぐに消えてしまったという…。

【サンダー】「それで…そういう世界が存在していたことを思い出した俺は…オマエを復活させたんだよ…。」

【リオン】「サンダーさん…。」

【サンダー】「俺がさっき能力を使いすぎて弱っていたのも…全部オマエを復活させるために使ったからだ…。」

【リオン】「俺は…。俺はもう…生まれてこないほうがよかったはずなのに…。なんで…。」

【サンダー】「俺だって…悪役として…生まれたようなキャラだからさ…。俺は結局この世界では…リーフたちに許してもらって…なんとか助けてもらえたけど…。」

【サンダー】「オマエのことは助けられなかったからな…。報われない人生を辿ってしまっていたオマエを…必ず今度は助けてやりたいと思って…。」

サンダーさんは…いや…サンダーは本当に優しいのか…悪いのか…よく分からない…。

俺はこの人のために生きなきゃいけない…。この人は俺にもう一度チャンスを与えてくれたんだ…。償わないといけない…。

俺が前世でどんな悪いことをしたのか…いろんな人に向かってどんな酷いことをしたのか…そこら辺はまだ何も思い出せてないけれど…。

それでも…謝らなくちゃいけない…。

【リオン】「ごめんなさい…。」

ねぇ…神様…。俺の罪は誰かの記憶に残る限り永遠に消えないけど…。 それでも…みんなの傍で生きていきたい…みんなとまた楽しく遊びたい…。

だから…もう一度…ここで生きさせてください…。

【リオン】「サンダーさん…こんな重い罪がある俺でも…許してくれますか…?こんな俺でも…生きていいんですか…?」

【サンダー】「大丈夫。オマエの中に…1人じゃ抱えきれないほどの重い罪があるなら…俺が全部背負ってやる。だから…安心しろ…。」

【サンダー】「あと俺の体調が戻ったら…普通に遊園地で遊ぼうよ。アッチの世界の俺らは…小学生のうちに亡くなって…大人にすらなれなかったし…ほとんど何もできなかった…。」

【サンダー】「だからこの世界ではいっぱい遊ぼうぜ…?」

【リオン】「ぅっ…うぅぅ…。」

俺はできるだけ声が出ないように、サンダーさんの目の前で泣いた。サンダーさんは黙って、俺が泣き止むまで背中をさすってくれていた…。

名無しの英雄の物語

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色々予想外な展開に…!? ひゃぁぁぁ……好き……

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