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朝 、 カ ー テンの隙間の差し込む眩い光で目が覚める 。
俺は杉山嵐 ( すぎやま らん ) 、 三十路の独身男の社畜だ 。
いや 、 ” だった ” だな 。
眠気が覚め 、 目を開けるとそこには見知らぬ家の天井 。
… 俺の家の天井はこんなに豪華じゃない 。
この場所を自分の家じゃないとするのならここはどこなのだろうか 。
なんだが声が若返った気もしてきた 。
言葉も日本語ではない言葉しか口から出てこない 、 が意味は理解できる 。
… どこかの国の別人になってしまったのだろうか 、 俺は 。
つまり 、 これが転生ということが確定した 、 なので” だった ” になった 。
はぁ … 憂鬱だ 。
『 入るね 』
低く響く声と共に誰かが軽やかなノック音を響かせた 。
誰かは分からないがこの気軽な感じから家族だな 。
部屋の中に入れよう 。
「 どうぞ 〜 」
いや … 見覚えがありすぎる見た目してるんですけど 。
いやいや … ないよな ?
「 おはよう 、 ノア 」
「 … ぇっ ? 」
幼いながらに低く響く甘い声に俺は混乱した 。
おかしい 、 あまりにもおかしい 。
転生先が異世界BL漫画の悪役 、 セシル ・ オリバ ー の弟だなんて 。
嘘だと言ってくれ 。
俺の心臓が持たない 。
〜〜
第一話 ➵ / ➳ 「 始まり 」