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「バイオリンー宿伊地ー」
※宿伊地(宿儺&伊地知)
________________________________♪
「良いよい、気に入ったぞ伊地知潔高!」
「あ、ありがとうございます?」
強くてを掴む男性に殺されるかもしれないという思いを隠しながら強ばった笑顔を見せた。
“あぁ、なんでこうなったんだろう…”
それだけが頭をぐるぐる廻った
なんにもないただ鳥が鳴く朝だった。高専内は休日ともあってか、授業の声も体術の音も無く、少し寂しかった。
それに比べて私は昨日の夜から狂ったようにデスクに向かいあともう少しあと少し…を何度も繰り返し今は午前9時30分。
目が疲れたから緑を得ようと外に出てベンチに座りながら缶コーヒーを握りしめた。
ふと、目に映った見覚えのある髪色の男性に遠くから声を掛ける。
「虎杖くーん!」
徹夜というのに大きな声で彼を呼ぶとゆっくりと振り向き
別人と目が合った。
「おい、そこのお前小僧は寝ているぞ。」
「ぁ、え…虎杖、君?」
「ん?…おぉ、お前は小僧が五条悟と話していた伊地知か」
“どうしよう、逃げなきゃ、でも”
声を掛けた事に酷く後悔をしてベンチから立ち上がろうとした時虎杖君___いや両面宿儺が肩に手を置いた
「ッ…ぁ、あ」
「ケヒッなんだ、貴様俺が怖いのか!面白い奴め」
「す、くな…」
「丁度いい、少し聴いていけ」
そう言い手に持っていたバイオリンと弓を構えた。
•*¨*•.¸¸♬︎♪。.:*・゜♪。.:*・。
呪いの王両面宿儺からは想像出来ない美しく消えてしまいそうな儚さを表現するバイオリン。
元々高貴の生まれだからか、いとも簡単に引いている彼の表情は笑っていた。
それを見て少し緊張が解れ眠たくなっていた。
「…どうだ、聴いてい…」
演奏が終わると、自然に拍手を送っていた
「す…凄い」
「そうだろう?もっと褒めろ」
誇りげに笑う彼が隣に座った
「伊地知、と言ったか。下の名は?」
「伊地知、潔高です」
「良いよい、気に入ったぞ伊地知潔高」
「ありがとうございます?」
気に入った。それに何か恐怖を覚えた。
“あぁ、なんなんでこうなったのだろう”
早く戻ろう、そう思った次の瞬間…
世界がぐにゃりと歪んでいた
「…ん。」
意識に手を伸ばすと、真っ白な壁があった。
どうやらベットのようで、反対側に寝返りを打つとそこには見慣れた顔が居た。
「え!?いた、虎杖君!?」
「…ん?、うぁぁぁ!?え、伊地知さん?なんで?」
「こっちの台詞…あ」
思い出した。
その時にはもう遅かった
「え、俺なんか…伊地知さんに…」
「おい、潔高お前俺の目の前で寝よっていい度胸だ次は無いぞ?ケヒッ」
けらけらと笑いながら虎杖君の頬から現れた宿儺を見て私は死を覚悟した。