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私は虐待されていた。
親は私を「要らない子」と言い家事や雑用をさせ、姉には馬鹿にされ、学校では一人。私の居場所なんてどこにもなかった。そんな私にも、大切な物があった。それは小さいころ、おばあちゃんから貰ったウサギのぬいぐるみだ。白いふわふわした体に黒色のつぶらな瞳。今では触りすぎて少し固くなってしまった毛も、少し汚れてしまった白い毛も、私にとっては大切でかけがえのない物だった。話しかけては家事、雑用、学校の毎日。ウサギのぬいぐるみと話す時間以外は辛かったけど、ぬいぐるみがいたからなんとかできた。こんな生活で満足していたし、特に何も言っていなかった。
けれど、そんな小さい芽のような幸せは簡単に崩れてしまう。
家族にぬいぐるみを壊されてしまったのだ。
もちろん抵抗はした。だが、大人二人と姉に私一人の抵抗は無意味に近かった。「私はこれからどう生きれば良いの……?」
「僕が教えてあげるよ」
「え、誰……」
その声の主は、すぐにわかった。