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#すのあべ
理性とは裏腹に、快楽を求める本能に突き動かされた身体は、勝手に絶頂へと駆け上っていく。 照りつける太陽、蝉の声、そして自分を嘲笑う下衆な視線。最悪のシチュエーションだというのに、頭の芯がとろけ、欲望の熱が抑えきれない。
(駄目だ、イってしまう。こんな奴らの前で……ッ!)
悔しくて、恥ずかしくて、死にたいほどなのに、膝の震えが止まらない。ついに支えきれなくなった身体が、熱を帯びたコートの床に沈み込んだ。
「あぅ……っ、く……ッ」
びくん、と背筋が反り上がり、太腿が細かく波打つ。
「へへっ、勝負は俺の勝ち。……つーか、すげーエロい顔」
下卑た笑いを浮かべた山田が歩み寄る。理人の顎を指で強引に持ち上げ、潤んだ瞳を覗き込んできた。キッと睨み返してみせるが、涙に濡れた視線は威嚇になどならず、逆に山田の嗜虐心を煽る結果となった。
「いいね、その目。めちゃくちゃに犯してやりたくなる……」
耳元で囁かれる生ぬるい吐息。肌が粟立ち、理人は絶望に顔を青ざめさせた。 抵抗したいのに、身体はローターの振動に翻弄され、指先ひとつ動かす力も残っていない。
嘲笑う山田の手が、理人のシャツの隙間から這入ってきた、その時――。
「……おい。誰が勝手に触っていいっつったよ」
地を這うような、冷徹な声。 ドカッ、という鈍い衝撃音と共に、山田の身体が真横に吹き飛んだ。
唖然とする理人の前に、いつの間にか蓮が立っていた。日傘を投げ捨て、その瞳には凍りつくような怒りが宿っている。
「痛ってぇ……っ! ちょ、会長、なんでっすか!? いつもならこれくらい許してくれるじゃ……二人でマワすんじゃなかったんすか!」
「うるさい。消えろ」
涙目で抗議する山田を、蓮は一瞥もせずに切り捨てた。そして理人の前にしゃがみ込むと、漆黒の双眸で獲物を定めるようにじっと見つめてくる。
「……コイツは僕の獲物だ。指一本でも触れたら、その腕、根元からへし折るよ?」
「な……っ」
理人を背後から抱きしめるように拘束する腕。氷のように冷たい声が、独占の宣言を告げる。
「僕はお前のくだらない茶番に付き合ってやっただけ。これ以上、汚い手で触らせるわけないだろ?」
「納得いかねぇ……! なんでコイツは駄目なんすか! 俺にもヤらせて下さいよ!」
「は? ……パシリがふざけてんの? それとも、死にたいのか」
「ひっ……!」
蓮の殺気立った視線に射抜かれ、山田は情けない悲鳴を上げて後ずさった。蛇に睨まれた蛙のように震え、悪態をつきながら逃げるようにコートを走り去っていく。
残された理人は呆気にとられていたが、我に返って蓮の腕を激しく振り払おうとした。
「……っ、誰がお前のモンだ! ふざけるな……ッ!」
「フン、相変わらず威勢がいいな。……ここ、こんなにしてるくせに。それとも何、あんな雑魚に犯されるのを期待してたわけ?」
「なっ、ちが……っ! 誰が……ッ!」
揶揄する声と共に、蓮の手が理人の股間を無造作に撫で上げた。限界まで張り詰めた先端に触れられ、理人は悲鳴を上げそうになって足を閉じる。
「嘘つき。本当は欲しくて堪らないくせに」
「そんなことない……っんぁあ!!」
叫んだ瞬間、体内のローターが狂ったように暴れ出した。振動は最大のまま、逃げ場のない前立腺を直撃する。
「じゃあ、これは何だ? まだ何もしていないのに、今にもイきそうじゃないか」
「五月蠅い……っ、これは、お前が無理やり入れた、っ、ローターの、せいだろ……っ!」
蓮の手を掴んで退けようとするが、指には力が入らず、むしろ縋り付くような形になってしまう。蓮は楽しげに口角を吊り上げた。
「強がるなよ。気持ちいいんだろ? パンツの中、もうぬるぬるじゃないか。誰が見ているかわからない屋外で感じまくって……とんだ変態だね、君は」
ハーフパンツの中に指が潜り込み、下着越しに敏感な鈴口をぐりぐりと押し潰される。
「ひぅ、あ……ッ! 止め……っ」
「ははっ、いやらしい。腰をくねらせて……もっと、って誘ってるのか?」
口では否定しても、身体は裏切りを続ける。熱くて、疼いて、もっと強く、もっと奥までと、無意識に腰が蓮の指を求めて揺れる。
「……ここでイかせてやってもいいけど、流石に『エース様』の顔が潰れるか」
周囲に人の気配を感じ、蓮はチッと舌打ちをすると、理人の両脇を抱えて無理やり引き立たせた。 ガクガクと震える足ではまともに歩けず、蓮に完全にもたれかかる姿は、遠目には熱中症で動けなくなった友達を介抱する生徒にしか見えない。
すれ違う市民たちが心配そうに視線を送るが、誰もその「介抱」の下で理人が淫具に翻弄され、絶頂の縁で悶えているとは夢にも思わないだろう。
理人は羞恥心で発狂しそうになりながらも、逃げ出すこともできず、ただ俯いて唇を噛みしめるしかなかった。