風間と藍原はチャイナマフィア2世のユウマとその友人ミツキと秋葉原のパラドックスの結界に避難して2人からことの始まりを聞いたところであった。
結界を突き破るほどの強力なものに取り憑かれていた2人だが、なぜ楽になったのか疑問に思った藍原は風間に聞いてみた。
「先輩、ミツキさんとユウマさんに取り憑いているものの状況が変わってないのに何故楽になったんですか?」
「よく気づいたな、2人に憑いているものは結界で祓う事はできなかった、体が楽になったのは、そいつらが他のものに引っ張られているからだ。」
風間はそういうと下を指差した。
「重力ですか。。。?」
「重力ってのは物質に反応するものだ、俺が指差しているは、パラドックスの地下にある物だ」
そういうと風間は手招きをし、3人を地下に連れて行った。
店舗した、狭い階段を降りていくと、南京錠で閉ざされた鉄の扉があった。
風間は南京錠を解除して中に入っていく、1階さがっただけなのに鍾乳洞のような空気の冷たさが広がる。
風間は電気のスイッチを入れ部屋が明るくなった、6畳くらいの部屋の真ん中に煙突のような円柱がある。
「これは井戸だ」
戦時中に地下壕の水源として使われていた井戸と風間はいう。木の蓋にお札が貼られていて、まるで封印しているようだ。
「パラっドクスの結界はここの井戸に宿っているものを外に出さないようにしている結界がもとの理由だ、外部から色んなものを吸収してしまうと結界を破って外にでてしまう可能性があるから、時間をかけ浄化しまた呪物などの霊力を吸収して膨らみ、また浄化を繰り返している。」
「一定の力のバランスを取っているということですか?」
「そういうことだ、この2人の取り憑いていうのは、今この井戸に引き寄せられているが、今のままだと2人も一緒に引きづり混まれる可能性があるから蓋はあけられない。」
4人は2階に戻った。
「なんとなく理解したんですが、しばらくここを出れないということですよな?」ミツキ
「そういうことだ、ただ一生ここに居てもらう訳にはいかないから、何か手を考える、まずは体力を回復させることが先決だ、飯食うぞ。」
2階にジレンマも加わりデリバリーで頼んだものを食べ始めた。
「こんなうまく感じるのは久しぶりっす!」ユウマ
「ジレンマ2人をしばらくみてやってくれ、店の手伝いはさせる、それと絶対に井戸には近づくな、わかったか」
「うぃっす」
風間と藍原はパラドックスをあとにした。
「先輩、なんか急に大人になったっていうか、元々大人ですが、頼りになるというか、とにかくしばらく会わなかったから」
風間はいつから、こうなったのか、元の人格にもどったかは分かっていた、あの雪降る夜にツグミと再会してからだ。
湘南でゴーストを率いていた時の自分に戻った。
「京子さんには口止めされているんですが、姉の事件追ってた時に、ツグミさんに会いました」
風間は足を止め、藍原は振り返り風間をみた。
「ちょっとまて、事件とツグミなんの関係がある」
藍原は言ってしまったあとに言わなければよかったと後悔した。藍原はうつむき、小声で風間に説明した。
「ツグミさんは、ツバキさんとリキトさんの所属する、村上組の組長の娘さんなんです。それで京子さんと会いに言ったんです。」
風間は頭の中が真っ白になり、ちぎれた、記憶の破片を一個一個繋ぎ合わせ、状況を把握しようとした。
「そっか」
思考回路が停止してる風間に対して藍原は話しかけれなかった。
茜色に染まる、秋葉原の街を背にして2人は地元神奈川へもどるのであった。
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