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おもた〜いメイデンちゃんです
すいなーんの参加型に出した子です
結構短い!!!!!
私の持つ銃で、スコープに映る人がただの肉塊になった時、どうしようもないくらいの快感が背筋を過ぎって全身に飽和する。
誰でもいい、そう、誰でもいい。
ただ、肉塊になっただけで全身がゾクゾクとして滾る感覚、あれが染み付いて、だから多分私は殺しと一生付き合っていくと思う。
中学生、私は所謂モテ女、だった。
それは別に良かったし、妬みを向けられる感覚も好意も愛情も愛憎も憎しみも劣情も、全部が同じなのに同じじゃなくて、新鮮だった。
街を歩けばみんな私を見るし、私のために道を開ける。
ナンパしてくる男もいた。
それを上手く切り抜けるのも楽しかった。
あんな程度の顔面でよく話しかける気になったなーって、いつも思う。
家ではパパもママも経営者でお金持ち。私に甘かった。
欲しいって言えば大体の物は買ってくれたし、要らないっていえばすぐに捨ててくれる。
何もかもが順調、なんか足りないけど、このまま社会人になってもそこそこ上手くやっていけると思ってた…けど
案外人生ってのはすぐどん底に落ちる。
手を出した経営は危なかったらしい、黒いスーツに身を包んだ人達がうちの周りに集ってきて、全身が粟立つ様な気持ち悪さを覚えた。
すぐに親とは引き離されて、別々の場所に連れていかれた。
保護された私は、色んな話をされた。
親が連れていかれた理由とか、私に残された道とか。
一人で生きていくという手もある。
と言われた。お金は1部徴収されたけど、それでも働ける歳になるまで余裕で暮らしていける金額が残っているくらいには稼いでいたらしい。
でも私の答えはいいえ、だった。
だって1人は寂しいもん。1人が辛いのは学校生活でもう分かりきってる。
女子たちは勿論私の事を避けるし、男子は男子で見え隠れする男の部分が気持ち悪くて、モテモテとはいえ誰にも心を開けず、どこか孤立気味だった。
それなら、知らない人達でも危ない人達でもいい、一緒にいる方が寂しくないよね?
正解だった。ここの人たちは皆私を普通に扱ってくるし特別扱いなんてしない。
それが良かった。
失くしたパズルのピースが見つかったみたい。無くて気持ち悪かった隙間が組織で埋まって満たされた時、私はいつも、ギュウッと息が詰まる。
コメント
16件
重くない???
えっ重くないですか!?!?!?