テラーノベル
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⚠ご本人様には一切関係ありません。
・マフィアパロ。
・口調の似せ方や語彙力が拙いです。
・knまだ出てこないです、1話目戦闘中心
・mobあり
暗く湿気った路地裏で、銃声が鳴り響く。
鳴り響く銃声とともに、ぴちゃり、ぴちゃりとなにかが水溜まりを蹴る音がする。
「おい! 待て!!」
怒声が響き渡ると同時に、また一発、二発と銃弾がこちらへと撃ち込まれた。
「ッ……くそッ!!」
逃げろ、逃げろ。逃げるんだ。早く、早く!
そう己の体に言い聞かせ、地面を蹴り、水溜まりを蹴る。できるだけ早く、この任務を遂げるために。
体を捻り、相手へと銃口を向ける。急所に当たるようによく狙いを定め、銃を撃つ。バンッ!、と大きな音を立てて放たれた弾は、追手である一人の頭部に命中した。
そいつはどさりと地に倒れ込み、周りに鮮血がじわりと広がる。地を紅く染め、地面はそれを糧のように吸い込んだ。
「ッしゃ……!」
当たった、一人減らした!
その達成感に入り浸り、思わず口元を緩ませて喜ぶ。だが、まだ油断してはいけない。音を聞くに、追手はあと二人いる。
この調子で減らすか、このまま差をつけて組織へと逃げ帰るか。
正直、残っている二人も片付けて、完全勝利で組織へと帰りたい。しかし、その行動はあまりにもリスクが大きすぎることは理解していた。それならば、このまま逃げ帰ろう。
そう思い、走る速さを更に加速する。
「ッ……!! おい! 待ちやがれ!!」
“このくそ野郎が!”、なんて、普段の俺だったら聞き捨てならない発言が遠くから聞こえてくる。だが、今はその言葉に余裕を持って、嘲笑の笑みを浮かべることができた。
「ふはっ、負け犬の遠吠えだな」
完全勝利とは言えないものだが、少なくとも情報をこちらの手に握って逃げ切れたのなら、勝ってはいるのだ。その事実は揺るぎない。
じっくりとこの勝利を堪能し、気分を高揚させて、己の組織への道へと迅速に足を運んだ。
組織へと続く、この道は真っ暗な暗闇に包まれていてなおかつ人気が非常に少ない。
正直、お化けなどの人ならざぬものが苦手な自分にとっては、通るのにはとても怖い道であった。なにか出るかもしれない、とビクビクしながら普段通過している。気分が最高潮へと高まっている今でも、冷や汗が出るほどの中々の怖さだ。
──ほら、今だって、横から手が伸びてきて俺の手首を掴もうとしているから怖、い……。
「……は?」
あまりの恐怖に身を任せ、思わずその手に向けて一発、蹴りを入れる。
「ぃ……ったぁ!!!!」
すると、何故か痛みに悶える男の声が聞こえた。その声を聞いてハッとする。
お化けなんかじゃねぇじゃん!
こいつ、人間だ。
そう思い、そいつに銃口を向け、カチャリと引き金を引く。大きく鳴り響いた音と銃弾は闇の中へと溶け消えていく。
「っ……ふー、殺ったか?」
緊張で溜まりに溜まった息を存分に逃し、そう呟く。一歩、二歩と後退りをし、じろりと暗闇を睨みつける。そうしていると、突如として銃口が闇の中から出てきた。
「はぁ……!?」
銃声が鳴り響き、瞬時に判断して紙一重で避けきる。すると、また一発、銃弾が放たれた。惜しくもその銃弾は避けきれずに、ちりっ、と頬を掠める。銃弾が掠った頬は痛みを訴え、赤い液体が伝い始めた。
「あれぇ……当たったと思ったんだけどなぁ」
頬を伝う血を手で拭っていると、青い瞳を持った長身の男がそう言いながら闇の中から出てきた。
「……誰だ、お前」
「あは、誰でしょ〜う! 君……シャークん、だっけ?? ボスの命令だし、とりあえず一旦眠ってもらっちゃおうかなぁ」
先程のふわふわとした喋り方とは打って変わって、そいつは、重い雰囲気を纏わせ、ぞくりとするような笑みを浮かべる。
「はっ…そんな簡単にさせるかよ!」
カチャリと相手へ自らの銃を構える。一か八かで試しに一発撃ってみるが、予想通り相手はそれを躱した。
「……くっそ」
「え〜あぶないなぁ!! でもいいね、その威勢〜! 僕、好きだよ。あはは、いつまで保つかなぁ!!」
そう言うと、相手は身を低くし、俺の後ろへと走り込んだ。だが、その行動を予想できないほど、俺は伊達にこの仕事をやっていない。
相手の動きを推測し、来るであろう場所へと素早く銃を向ける。引き金を引き、発砲する。
すると、見事に銃弾を相手の右肩へと射当てることができた。即死する急所ではないが、動きを抑制するのには十分であろう。
相手がその痛みで身悶えているときに、畳み掛けて攻撃を行う。強烈に痛んでいるであろう右肩をとん、と力強く押すとそいつは呆気なく、地面へと仰向けになって倒れ込んだ。
もう起き上がれないように、馬乗りになって、そいつの額へと銃口を突きつけると、小さくうめき声を上げながらもへらりと笑った。
「ゔッ、いってぇ……へ〜、すご。よく分かったね、あははぁ…やっぱそんなに甘くはなかったかぁ」
「……あんま舐めんなよ、そんじゃ、質問に答えてもらおうか。お前、誰?」
「僕ぅ? さあ、誰でしょ〜う」
「……うぜぇな、そんな死にたいの?」
「あはっ、死にたくはないかなぁ……でも、怖くもないかな。まあ、僕一人じゃないしぃ……??」
「は?」
一人じゃないって、どういうことだ。そう考える、たった一瞬の時間もなかった。
「んじゃあ、よろしく、Nakamu!!」
「呼ぶのが遅〜い! Broooock!!」
「……ッ! くそッ!!」
完全に油断してた。あまりにも気配がないから、こいつだけかと思っていたのに。 らしくない動揺をしてしまい、高く跳ね上がった一人に向けて、銃を乱射するが一発も当たらない。
目を凝らして、こちらに向かってくるその一人の青年を見ると、薄く月光に照らされて、なにかパンダのフードのようなものが見える。
それと同時に、俺に対して向かってくるなにか弾の形のようなもの。それが銃弾だと理解するのに、普段よりも時間がかかってしまい、避ける動作が遅れる。
そのせいで、それは運悪く己の肩に射当てられた。
「い”ッ……」
痛みに悶絶しながらも、なんとか体勢を保とうと、銃をそいつへと構え、銃弾を放とうとする。
──が、思うように手に力が入らない。
いや、手だけじゃない。足も、腕も、体全体に力が入らない。
「ッ……!?」
まずい!!
そう思ったときには、もう遅かった。
体が重力に逆らえなくなり、どさりと青い瞳を持った茶髪の奴の上へと倒れ込む。
どうにか意識だけでも保とうと努めるが、それも虚しい抵抗で、抗えなかった。
「ぁ……」
意識が朦朧とし、ここで気絶してはダメだと理解しているはずなのに、ついにはその重い瞼を閉じてしまう。
あーくそ、結局逃げ切れなかった。
「……落ちた?」
「うん、寝たみた〜い」
それを聞いて、パンダのフードを被った男は、ほっとするかのように息を吐いた。
「……あーもう!! Broooock呼ぶの遅すぎ! あとちょっとでお前死ぬとこだったじゃん……!? なんでそんな呑気なんだよ……」
「あはっ、Nakamuなら絶対助けてくれるって分かってたから」
「はぁ〜、嬉しいけどさ……信頼置きすぎだろ。もし遅れたら、きんと…じゃないわ、ボスに怒られんの俺だし!」
「え〜ごめんってぇ! まあまあ、でも今僕生きてるし? いいじゃん! ほらっ、Nakamu、 行こ!」
一人の長身の男が、細身の男を肩に担ぎ、歩き始めた。すると、 パンダのフードの男もそれを見て、小走りをして長身の男と並んで歩き始める。
「っ……はぁ……きりやんに怒られちまえ!」
そうして、二人の男は薄暗い路地裏の奥へと消えていった。
──
続
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