テラーノベル
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日本 朝。
あっきい「やっば、寝坊!」
あっきいは階段を駆け下りる。
あっきい「俺、今日当番だってのに!」
母の声「パン持ってきなさい!」
あっきい「いってきまーす!」
玄関を飛び出す。
ふと、空を見上げる。
あっきい「……雲、低くね?」
白い雲が、いつもより近い気がした。
あっきい「ま、いっか。」
天空の丘 朝。
白い石畳。
青く透き通る空。
雲が足元に流れている。
ちぐさ「ねえ、あっとくん。」
あっと「なに?」
ちぐさ「空、少し揺れてない?」
けちゃが塔の上を見つめる。
けちゃ「……亀裂、広がってる。」
空に、細い黒い線。
あっと「まだ小さい。」
ちぐさ「でも昨日より濃いよ。」
けちゃ「光の柱が弱くなってるんだ。」
あっと「今日も地上へ行く?」
ちぐさ「うん。」
三人は手を重ねる。
ちぐさ・あっと・けちゃ
「ብብርሃን ተመሪሕና ናብ ሰማያዊ ዓድና ንመለስ」
淡い光が三人を包む。
次の瞬間、姿が消えた。
日本 学校。
ぷりっつ「ちぐたち遅くない?」
あっきい「俺らより遅いって珍し!?」
まぜた「昨日疲れてたんじゃない?」
ガラッ
ちぐさ「間に合ったー!」
あっきい「お、きた!」
あっと「おはよ。」
けちゃ「おはよ〜」
ぷりっつ「今日も元気そうやな。」
ちぐさ「当たり前!」
あっきい「ちぐちゃんってさ、朝弱そうなのに強いよな。」
ちぐさ「そう?」
あっとが一瞬、窓の外を見る。
雲が、ゆっくり流れている。
昼休み。
屋上。
あっきい「俺さ、昨日さ。」
まぜた「うん。」
あっきい「なんか空、変な感じした。」
ぷりっつ「ロマンチストやなあ。」
けちゃの動きが止まる。
ちぐさ「……どんな感じ?」
あっきい「えーっと、なんか、引っ張られる感じ?」
あっとの視線が鋭くなる。
まぜた「疲れてるんじゃない?」
あっきい「俺そんな繊細じゃねーし!」
みんなが笑う。
けれどTAKの三人は笑っていない。
放課後。
ぷりっつ「ゲーセン行くで!」
あっきい「俺も!」
まぜた「俺も行く。」
ちぐさ「今日は行けない。」
あっきい「えー!なんで?」
ちぐさ「用事。」
あっと「また明日。」
けちゃ「じゃあね。」
三人は別方向へ歩き出す。
人気のない路地。
ちぐさが立ち止まる。
ちぐさ「……帰ろう。」
けちゃが静かに息を吸う。
あっとが空を見上げる。
三人の声が重なる。
ちぐさ・あっと・けちゃ
「ብብርሃን ተመሪሕና ናብ ሰማያዊ ዓድና ንመለስ」
風が逆流する。
空気が震える。
雲が裂ける。
白い光が三人を包み込む。
光が弾け、
三人の姿が消えた。
天空の丘。
石畳に足音が響く。
けちゃ「……やっぱり広がってる。」
あっと「地上と繋がり始めてる。」
ちぐさ「まだ誰にも知られてないよね。」
あっと「まだ、な。」
遠くで、黒い亀裂がわずかに広がる。
日本。
あっきいが帰り道で立ち止まる。
あっきい「……今、なんか聞こえた?」
まぜた「何が?」
あっきい「いや、気のせいか。」
空が、ほんの一瞬だけ歪む。
誰も、まだ知らない。
空の向こうに、もう一つの故郷があることを。
第1話 終わり
次回 『揺れる空、揺れない心』
意味調べてみてね!
ティグリニャ語
だよ〜
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