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「萌香、落ち着け。」
みりんが冷静に言う。彼女はしっかりとした声で続ける。「まだ諦めるのは早い。もしかしたら、神様が助けてくれるかもしれない。」
「でも…これじゃ帰れないんじゃ…?」
萌香は不安げに言った。壊れたアーティファクトを手に、どうしていいのか分からない様子だった。
そのとき、突然、雪山の中にひとつの光が差し込んだ。光の中から、あの神様が現れた。
「おっと、なんだか騒がしいと思ったら、君たちが来てたのか。」
神様がニヤリと笑って現れた。いつものように明るく、少し皮肉っぽい表情を浮かべていた。
「神様…」
萌香は壊れたアーティファクトを見せながら、少し戸惑いながらも問いかける。「これ、壊れちゃったんです…どうしたらいいんでしょう?」
神様は軽く肩をすくめ、「そんなことか。」と言いながら、アーティファクトを手に取ると、手のひらで軽く押した。
すると、壊れていたアーティファクトは、まるで魔法のように元通りに戻り始めた。光を放ちながら、アーティファクトは元の形に復元されていく。
「どうしたらいいかって、そう簡単に壊れるものじゃないんだよ、これ。」
神様は楽しげに言った。「ただし、君たちが本当に集めなきゃいけないのは、このアーティファクトだけじゃない。残りのものも大切にしてね。」
アーティファクトが元通りになったことに、萌香たちはほっと胸を撫で下ろした。しかし、まだ解決すべき問題は山積みだ。神様はあまりにも軽い口調で言った。
「それじゃ、君たちが頑張って集めてくれることを期待してるよ。それが終わったら、またね。」
神様はニヤッと笑いながら、再びその光の中へ消えていった。
「これで、少しは安心したけど…」
萌香は安堵の表情を浮かべつつも、依然として不安な気持ちが残る。しかし、神様の力があれば、きっと次の試練も乗り越えられるだろう。
「行こう、最後まで。」
いさなが言った。その言葉に、萌香はうなずき、仲間たちと共に最後の目的地を目指して歩き出した。