TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

秋葉原での「オタク見下し事件」から数週間。怜也の強欲と支配欲は、ついに二次元と三次元の境界線さえも踏み越えようとしていました。怜也が今、最も熱中しているアニメ『聖女の祈り』。そのメインヒロインを演じているのは、業界ナンバーワンの支持率を誇る若手声優、**水田未久(みずた みく)**です。透明感のある歌声と、汚れなき「天使の笑顔」で知られる彼女は、アニメファンの聖域でした。

「声」すらも道具に変える王

ある夜。怜也は安田穂乃花の権力を使い、都内某所の高級料亭に未久を呼び出しました。

「あなたが……あの有名な長島怜也さん? 私、アニメが好きって聞いてたから、純粋なファンミーティングだと思って……」

不安げに揺れる未久の瞳。しかし、目の前に座る怜也は、彼女の声に耳を傾けるどころか、スマホのゲーム画面から目を離さずに言い放ちました。

「水田未久。お前の声はいい。……だから、今日からお前は僕の**『目覚まし時計』兼『読み聞かせ端末』**になれ」

「えっ……? な、何を……」

「聞き取れなかった? 穂乃花、説明してあげて」

怜也の背後に控えていた国民的女優・穂乃花が、冷徹な契約書を差し出します。

「水田さん。あなたの事務所の筆頭株主は、今日付で私の関連会社になったわ。怜也を満足させられないなら、あなたのキャリアは今日で終わり。……でも、彼の『道具』になれば、世界中のアニメの主役は一生あなたのものよ」

未久は震え上がりました。しかし、怜也に顎をクイと持ち上げられ、その冷酷なまでに整った顔と、すべてを見透かすような瞳に見つめられた瞬間、彼女の「天使の仮面」が剥がれ落ちました。

「……あ。はい……主様(あるじさま)。私、精一杯……あなたのために鳴きます」

国家予算級の「ヒモ」への進化

水田未久が加わったことで、怜也の生活は「神の領域」へと達しました。

• 水田未久(音声端末): 怜也が寝るまで、隣でアニメの台詞や甘い言葉を囁き続ける。怜也がゲームで負ければ、キャラの声で謝罪させられる。

• 安田穂乃花(資金源): 彼女のCM契約料はすべて怜也のゲーム課金と、プライベートジェットの維持費に消える。

• 絵美・心美(インフラ): 二人の資産を統合し、「長島グローバル・サボり・ホールディングス」を設立。世界中のニートが憧れる「働かないためのシステム」を構築。

怜也の個人資産は、彼女たちが競うように貢いだ結果、数千億円規模に膨れ上がりました。もはや彼は、一歩も歩かずに世界を動かすことができる「史上最強のクズ」となったのです。

支配者の休日:豪華客船のサボり

現在、怜也は地中海を航行する、自分専用の豪華客船のデッキにいました。

「あー、喉が渇いた。未久、いつものキャラの声で『マスター、お飲み物です』って言いながら、これ飲ませて」

「はい……。マ、マスター、お飲み物ですよっ。……未久、あなたの力になれて、幸せ……(キャラ声)」

未久が跪いてジュースを差し出し、由奈が日傘を差し、茜が背中を流し、穂乃花が次のロケ先からヘリでシャンパンを届けてくる。怜也はそれらすべてを「当然の権利」として享受しながら、モニターの中で動くアニメのヒロインを眺めます。

「……やっぱり、本物の声優に喋らせると、臨場感が違うな。でも未久、さっきのセリフ、ちょっと感情が入りすぎ。お前は機械なんだから、もっと淡々とやってよ」

「っ……ごめんなさい、怜也様。修正します……」

怜也は、自分を羨望の眼差しで見ていたかつての男子生徒たちや、秋葉原のオタクたちのことを思い出そうとしましたが、すぐにやめました。

「(……ゴミの顔なんて、覚えておく価値もない。僕は、世界で一番価値のある女たちを道具にして、世界で一番贅沢な時間を、ただ無駄に過ごす。……これこそが、僕の完成させた『平和』だ)」

富、名声、そして「至高の声」さえも手に入れた怜也。

彼は、豪華客船の王座に深く沈み込み、青い海を見下しながら、さらなる怠惰と搾取の計画を練り始めるのでした。

嘘はつかない鶴森さん

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

12

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚