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私の横に倒れ込んだハンクと見つめ合う。私はまだ息を切らしているがハンクは落ち着いている。お礼を言おうと口を開くと舌が入ってきた。ハンクの舌が優しく動き上顎を歯列を舐め舌を絡める。口を離すと私に聞いてくる。
「これがいいか?」
私が頷くと、そうかとハンクが囁く。
「うつ伏せになれ」
私は首を傾げたがハンクは真剣な顔のまま顎を上げ、早くしろと命ずる。
反転してうつ伏せになるとハンクが上に乗ってきた、両脚で私を挟んでいるので重くはないが何をする気かわからない。背中をすぅと撫でられくすぐったい。少し身をよじると肩を押さえられた。我慢しろということかしら…そこから脚の方に下がったと思ったらお尻を噛まれた。痛みに体が跳ねるがお構いなしにまた噛む。今日は噛まないなと思っていたのに、噛みついた痕を舐めている。太ももも噛んでいく。満足したのか動きが止まった。すると私の腰を掴みお尻を上げる。お尻を左右に広げ陰茎を突き入れた。突然の衝撃に意識が飛びそうになる。ハンクが腰を何度も叩きつけるとさっき出された子種がぶちゅぶちゅと音を立てる。突かれる度に声が出る。ハンクが肩を掴み持ち上げた、陰茎の角度が変わり新たな感覚を生み出す。後ろから抱きしめ叩きつけられて私は上下に揺らされる。顔だけ振り向くとハンクが口を合わせてきた。がくがくと揺さぶられながら上から唾液を注がれる。激しい快感が下腹に集まる。腰を動かしながら私の秘所に触れ撫でる。そこに触れられるとおかしくなるからだめと顔を振るが聞いてはくれない。くちゅくちゅと何度も硬い指が突起を刺激して秘所が高ぶる。
「ひっあっ閣下!おかしくっなるのっっあああああ」
大きな声を出し頂点に達する。ハンクは強烈な締め付けに耐えられず子種を出しながらキャスリンの肩に噛みつく。後ろから抱きしめ腕の中に囲う。ぐんぐんと腰を押し付け子を孕む場所へ出しきるまで噛みついていた。痛みと快感にキャスリンの震えは止まらない。口からは意味を成さない声が漏れている。口を離すと皮膚を破ってしまったらしく血が流れる。興奮して加減ができなかったのだ。抱きしめたまま血を舐めとる。止まるまで舐めていた。キャスリンを持ち上げ陰茎を抜くと秘所から子種が流れ落ちる。太ももを伝いシーツへ落ちる。こんなに出るのかと軽く驚く。だが昨日は蓋をしろと言ったのに今日は言わないなとキャスリンを見ると意識を飛ばしていた。ハンクはキャスリンを抱きしめたまま横たわる。
肩の血はもう流れてはいないが、これは簡単には消えない。呼吸は落ち着いてる。やり過ぎたか。さっきは噛むのを我慢したが柔らかい白い尻を見たらもうだめだった。自分を抑えられんとは…まぁいいか、これはもう俺しか見ないのだからドレスに隠れるところはいいだろう。これからは肩を覆うドレスを着るようにすればいい。
情事後の気だるさとキャスリンの温かさで眠気に襲われたハンクは目を閉じてしまった。
扉を叩く音が聞こえる。しつこくなる音にハンクは咄嗟に入れと言ってしまった。扉を開けたのはソーマだ。後ろにキャスリンのメイドもいるがソーマはメイドに居室で待つよう命じる。
「掛け布をよこせ」
近づいたソーマは寝台の足元ある布を全裸で横たわるハンクに渡す。ハンクは布でキャスリンを包み込みそのまま寝かせた。
「夜明けか?」
ハンクはソーマからガウンを受け取り体に羽織る。あのまま寝たのだ、お互いの体液でべとついてるが仕方がない。
「ライアンを呼べ」
夜明け前に医者を呼べとは一体キャスリンに何をしたのかソーマは無言で主に問う。
ハンクは頭をかきながら噛んだと答えた。ソーマの蟀谷がぴくぴくと動いている。前回は医者を呼ばなかったのに今回は呼べとは、どれだけ噛んだのか。
「これはまた抱く」
ハンクは寝ているキャスリンの頭を撫でている。
この年で情事にはまるとは誤算だとソーマは肩を落とす。子を宿しやすい日ではなくとも抱くという意味だろうが確認したく、しかしそれを聞いて主がどう答えるのか恐ろしいがこれから向かう方向を知るため問う。
「なぜです?」
ハンクはソーマを見ずにキャスリンの毛先を指で挟み巻き付け遊んでいる。
「俺のだからだ」
ゾルダークの破滅に向かうかもしれない答えにソーマは震えた。
ハンクはソーマの懸念を察し、どうせ奴には孕めば話すから当初の計画と変わらないと告げる。
「無茶はせん」
理性を保つから安心しろと言っているのか、さすがのソーマも何も言えなくなる。
「これの願い通り子を授ける。欲しいだけ産めばいい」
以前言っていたキャスリンのゾルダークの子を何人も欲しいという願いが叶うかもしれない。
しかし、ソーマはもう少し食い下がろうとハンクへ話す。
「女性をお抱きになりたいのなら娼館や未亡人などがありますが」
情事に目覚めたなら相手は何もキャスリンでなくとも…と遠回しに告げたがハンクはキャスリンの体を布の上から撫で答える。
「これでいい」
これがいいの間違いだろうと心の中で毒づくがそれを伝えても主には理解できないだろうと黙る。
「キャスリン様は旦那様のご意向をご存知で?」
「知らんだろう。だが関係ない。元々これが俺を選んだんだ」
ゾルダークの子種が旦那様からしかとれないからだとソーマは言いそうになったが呑み込んだ。指定の日以外に抱かれることをなんと伝えたら納得して貰えるのか。嫌がったら主はどうなるのか、キャスリン様にはなんとかして諾をとらねばならない。
「あの年寄が体調を崩しているとあったろ」
カイラン様の帰りを報せる手紙にはゾルダーク領にいる老公爵の体調が良くはないとあった。
「それを理由に奴を領へ送れ」
「旦那様、こんな状態でも新婚なんですよ。カイラン様を送るとなるとキャスリン様も共にとなります」
「今回のようにいなくなればいい。月に一度領へ様子を見に行くんだ」
なるほど、とソーマは納得する。まさか主はハロルドの報せを読んでからこうなると予想して筋立てしていたのか。
ハンクはキャスリンを起こさないように静かに寝台を下り居室から出た。居室にはキャスリンのメイドが頭を下げ待機している。
「あれは寝てる。起きたら風呂に入れてやれ」
ハンクは自室に戻る。浴室に向かい湯を浴びて汚れを落とす。布で拭いて寝室に入るが眠気は無かった。ソファにどかりと座り酒を頼む。強い酒を一口で呷る。器をソーマに渡して天井をあおぐ。まだ部屋の中は薄暗い、もう少ししたら日が出てくるだろう。ハンクは噛まれた指の跡を見ながらソーマに問う。
「だめか?」
もう答えは出ているが巻き込むのだ、協力が必要だった。常識外れのハンクの決定に賛成はないだろうと思ってはいたが、心許せるソーマに反対をして欲しくなかった。
「それをお決めになるのはキャスリン様では?指定の日に子種だけ与えれば閨は終わるのです。子ができたとなれば与える必要もない。抱かれる理由はないのです」
なぜかハンクはキャスリンに拒絶される可能性には思い至らなかった。子が宿れば抱かれる理由も無くなる。ハンクは思案する。
「ライアンは婚姻して伯爵家を出る。やつに金を出せ、医院を作る」
公爵家の侍医となったライアン・アルノは伯爵家の次男であり婚約者は医学校で出会った平民の女。婚姻して家を出るとライアンは平民となる。医者なのだから生活には困らないだろうが王都に医院を作るとなるとかなりの金がかかる。それをハンクが用意すると言えば喜んでこちらに転がる人物だ。事はハンクの良き方へ進む。
「あれは昼まで起きんだろう、その前にライアンを連れてこい」
ソーマは主が本気でキャスリンを囲い込む気だと諦めた。それならば主の想いを尊重し協力しようと老執事は覚悟した。