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俺がアイツを好きなったのは中学生の頃だ。

幼馴染のアイツは小学校、中学校違ったものの近所も近く親同士が仲良かったこともあり小学生の頃は会う機会もあったが中学を境に会う事がめっきり減っていた。

いるはずのアイツが居ないことがこんなにも寂しいものか、そしてこの感情が何なのか分からずに過ごしていた。街中の書店でアイツと会うまでは・・・


翔太💙 『あれ?涼太?涼太久しぶり元気だったか?』


俺と違って人見知りだけど人望の厚い翔太は数人の男友達に翔太を好きであろうこれまた数人の女の子を連れていた。俺は人見知りの口下手1人だった。俺には翔太がすごく眩しく見えて、恥ずかしくなって挨拶もそこそこに本屋を逃げるように飛び出した。

少し走ったからか、胸が高鳴っている。


翔太💙 『おい何逃げてんだよ。涼太今暇?』


なぜか翔太とカラオケに来ている。先程までいた取り巻きより俺を優先してくれた事がすごく嬉しかった。


翔太💙 『アイツらずっと着いてくんだよ。涼太に会えて良かった。ずっと会いたいって思ってた』


翔太は素直に思いを言葉にできるヤツだ。思いや感情を飲み込んで言葉にできない俺とは大違いだ。


涼太❤️『翔太相変わらず歌上手いな』


翔太💙 『そうか?俺涼太の歌声好きだけどね』


カラオケを終えて、2人で帰る夕暮れ時。西の空に一番星が煌々と輝いている。〝また2人で行こうぜ涼太〟そう言って翔太を家の前まで見送ると、なんだか急に寂しくなった。玄関扉に手をかけた翔太が振り返り


翔太💙 『なんかすごく楽しかったから寂しいな・・・じゃっまた』


翔太も同じように感じている事に、寂しかった気持ちが一気に〝嬉しい〟に切り替わった。感情の乱高下に胸のドキドキが止まない。家に帰り、自身のベットに体を沈めるとこの胸の高鳴りがなんなのか考えていた。初恋にも似たそのドキドキに、翔太の事が〝好き〟なんだと自覚する。

今まで同性を好きになった事などない。そんな性の問題なんて気にならない程、俺は翔太の事が好きだ。自分でも驚くほどにすんなりとその感情を受け入れた。

程なくして今の同じ事務所に入所する事になり、高校・大学と同じ道を歩む事になった。

翔太は何かと俺を頼ってくれる。翔太に好きな人ができた時はかなりショックだった。近い存在だからこそ、傷つく事も多かった。


翔太💙 『涼太・・・俺さ好きなやついるんだよね』


涼太❤️ 『そう・・・どんな人』


翔太💙 『涼太も知ってるやつ・・・今度デートいくんだよね』


涼太❤️ 『そう・・・』


まぁ誰だか察しは付くけど。俺の部屋で2人きり。ベットを背もたれにして急に振られた恋バナに付き合わされてる。もう何度目かの翔太の恋を見届けてきた。俺はというと、翔太への恋心は胸の奥に大事にしまっている。俺も男だ。それなりに女性との経験もある。俺たちも高校生になり大人の階段をひとつひとつ登っていく。翔太はその点奥手のようだった。


翔太💙 『あのさぁ・・・キスした事ある?』


涼太❤️ 『まぁそれなりに』


翔太💙 『まじ?俺ないんだよね・・・練習してみてもいい?』


何を言っているのかな?これ俺とって意味?もし勘違いしてたらかなりヤバい奴だよな。


翔太💙 『あぁ涼太が嫌じゃなければ・・・ダメ?』


そんな可愛く目を潤ませて・・・やばい・・・うわぁ・・・反応しちゃった。季節は梅雨明け間近の7月上旬。蒸し暑い室内で下半身を反応させた高校生の俺が、目の前にいる大好きな翔太にキスを迫られれば、押し倒すに決まってる。


翔太💙 『おいっびっくりするだろ?優しくお願い』


はっバカじゃないのコイツ。天然にも程がある。この異常な状況すらなんら不思議に思わないド天然ぶりに抱いても気づかないんじゃないかとすら思える。


仰向けにされた翔太は、白い腕を胸の辺りで交差させると、目を瞑ってキス待ち構えている。

優しく触れるだけのキスをする。俺の事を何とも思っていないのだろう無反応に目を開けた。せっかくのチャンスだ。これで終わらせる訳にはいかない。


涼太❤️ 『練習したいなら、目を開けたら?見えてないと練習にならない』


翔太💙 『確かにそうだな。もう一回お願い』


翔太の片手をとり恋人繋ぎをすると、もう片方の手で頬を撫で青い瞳を見つめると恥ずかしそうに目を逸らした。目尻にキスを落とすと、頭を持ち上げ左右に傾け貪るように翔太の唇を奪った。驚いた翔太は〝んっ〟と声を上げ、俺の胸を叩いている。体を起こすと翔太は口を尖らせて抗議した。


翔太💙 『おい!息できないじゃん。てか涼太キス上手だな』


涼太❤️ 『それはどうも』


翔太💙 『ああぁ舌とかさどうやって挿れるの?』


涼太❤️ 『はぁ?』


流石にそれは、・・・挿れたいけど、嫌われるよな。ダメ元で言ってみるか。


涼太❤️ 『あぁ、口では伝え辛いな』


翔太💙 『じゃして見せて』


ぶっ飛んでるな。自分が何言ってるか分かってんのかな・・・


涼太❤️ 『ねぇ本当にするけどいいの?』


翔太💙 『涼太なら別にいいだろ。兄弟みたいなもんだ何も問題ない』


兄弟はキスしたり、ましてやディープキスなんてしないだろう。俺だけドキドキして、下半身を元気にさせている。何だか癪に障る。今度は優しく背中に手を回しゆっくりと後ろに押し倒した。


翔太💙 『ねぇなんでいちいち寝るの?』


涼太❤️ 『何となく』


〝何となく〟とは言ったものの、本当は征服したいだけだ。俺の前に居る時だけは翔太は俺のものだ。

横になった翔太の頬を撫でるとゆっくりと唇を合わせた。薄い翔太の口を舐めとると、肩を竦めた翔太の頬が少し赤らんだ。


涼太❤️ 『口開けて・・・そうじゃないっふふっ歯医者じゃないんだから』


無邪気に大口を開ける翔太に思わず突っ込まずにはいられない。さらに顔を赤くすると憤慨したように口を尖らせた。無理やり舌を捩じ込むと口内に侵入し翔太の舌に絡めた。


太❤️ 『翔太も舌を動かして』


翔太💙 『こう?』


涼太❤️ 『ふふっそうそんな感じ..上手だよ』


俺と翔太のFirst♡Kiss

これから先、翔太とのKissのカウンターが増えていくなんて想像できていなかった。

もちろんKissのその先も・・・


翔太💙 『ありがと涼太。また何かあったら教えてよ』


涼太❤️ 『もちろん。翔太が望むなら・・・』

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