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第2話です!では、さっさといきましょう!
※冬彰 ※類司 ※年齢操作 ※年上受け
ー2話ー
(冬弥目線)
「神代先輩!?」
俺の後ろには、3年の神代類先輩が立っていた。
「やあ青柳君。急に声をかけてすまないね」
「い、いえ…むしろありがとうございます。結構悩んでいたところだったので」
不思議だけど、この人なら何でも受け止めてくれるような気がした。
「それじゃあ、あそこのカフェに入ろうか」
「――それで、悩みというのは?」
神代先輩はアイスティーをストローで掻き回しながら言った。
「えっと…実は俺、好きな人がいて」
「へえ、恋の悩みってやつかい」
「まあ…そう、ですね…」
「……」
俺の様子を見て、神代先輩は何かを察したようだった。
「違かったら構わないのだけれど、君が惚れた相手は、他の人には中々言えない人かい?恥ずかしいとか、そういう理由ではなくて」
…どうやら、この人には何でもお見通しなようだ。
「……はい。本当は、好きになるべきじゃない人…だと思います。」
「なるほどね、そういうことか…。 でも、それなら僕も同じだね」
「え…?」
神代先輩の顔つきが変わった。
「僕ね、実は司先生と付き合ってるんだ」
…!!!
「2年生の時かな。僕から告白した。卒業するまで手は出さないっていう約束で、OKをもらえたんだ」
「す、すごい…」
「じゃあ君は?誰に惚れたんだい?」
「え、えっと…」
一瞬躊躇った。しかし、先輩のこの秘密は、本来他の人に言う予定でなかったものだろう。それを明かしてくれたのだ。恐らく、俺が悩みを吐き出しやすくするために。
「…東雲先生、です」
「ああ〜、なるほどね。青柳君はああいうのがタイプなのか」
「わかりません…。人を好きになったことすらなかったもので。」
でも、東雲先生は違った。
「ただ、あの人に対してだけは今までになかった欲望が沸くんです。触りたい、キスしたい、抱きたい…って。そこで初めて気づきました。俺は先生が好きなんだって 」
「なるほどね〜。…僕も協力してあげようか 」
「え…?」
「司先生、東雲先生と仲良いし、協力するよ?」
神代先輩達が…協力してくれる?そんな心強いことはない。ただ、これは普通の生徒同士の恋愛じゃない。男同士の、しかも教師と生徒だ。そんなうまくいくとは…。
「別に僕も、そんなうまくいくとは思っていないさ。ただ、困った時は頼って欲しいってだけだよ」
「…わかりました。では、頼らせていただきます。」
「是非そうしてくれ」
そのあと俺たちはそれぞれの家に帰った。…しかし、東雲先生と付き合うというのは、そんな簡単な話ではなかった。あとから知ったが、彼には、同性や教師という以外にも、付き合えない大きな壁があったのだ。
(彰人目線)
カタカタカタ…..。…っし、ようやく仕事 終わったぁ〜…。
「彰人!このあと一緒に飲みに行かないか?」
「…司センパイ!…そうっすね、俺も今日は飲みたい気分だったんで」
司センパイは、俺の高校、大学時代の先輩だ。変わってるし声はでかいけど、良い人だと思う。
「それでは行くぞ!!」
〜居酒屋について30分後〜
「つかさせんぱいは〜、フフフ…///すきな人とかいないんすか〜?///」
「彰人…飲みすぎだぞ?」
「まあおれ酒よわいんでぇ…///」
「なら自制しろ!!」
「むりです…こんな日くらい、酒でものまないとやってけない…///」
「こんな日…?何かあったのか?」
あ…やべ、酔ってつい口が滑った。…でも、センパイになら、言って良いような気もする。
「何かあるなら相談しろよ?お前は大切な後輩なんだからな!」
「…..せんぱいって、生徒すきになったことってあります?///」
俺の問いかけに、センパイは一瞬固まった。そして次の瞬間、耳を真っ赤にして
「…ある///」
ぼそっと呟いた。
「え!?だれだれ!?」
「言う訳ないだろう!!…でも」
センパイの耳はますます赤くなった。
「綺麗で、高校生とは思えないほど大人びていて…自分で抱え込みすぎる癖がある仲間想いの優しい奴だ…。」
「へえ…」
司センパイは、いいな…純粋な普通の恋ができてそうで。
「…それで、お前は誰なんだ?」
「え?///」
「とぼけるなよ、そっちから生徒を好きになったことがあるか聞いてきたんだ。お前も好きになってしまったということだろう?」
「…//」
…もう、言ってしまった方が全部楽なのか?
……でも
『お前がこんなだって知ったら…天馬、お前のこと軽蔑しちゃうんじゃねーの?w』
…嫌な記憶が蘇る。途端に、俺の中で体のモノが逆流する気持ち悪さを感じた。
「ゔっ…」
咄嗟に手で口を抑える。
「彰人!?やっぱりお前飲みすぎだ!」
「…すみません、トイレ行ってきます」
「お゙ぇ゙ッ…ゲホッゴホッ…はぁ…はぁ…」
気持ち悪い。酒のせいじゃない。
『ほら、男なら誰でもいいんだろ?w』
嫌だ、思い出したくない。あの時の臭いが蘇ってくる。触られた感触も…いれられた感触も…。忘れたいのに…!!
「はぁ…はぁ…ッ席に戻ろう、司センパイが待ってる…」
「彰人!!本当に俺はついて行かなくて大丈夫だったのか?」
「大丈夫っすよw 次からは程々にします」
「ああ、そうしろ!もう会計は済ませてあるからな」
「え、まじすか…いくらです?」
「今日は俺のおごりだ!こっちから誘ったんだし気にするな!」
「本当ですか!?ありがとうございます! 」
それから俺達はそれぞれの帰路についた。
結局、センパイにも言えずじまいだったな…。でもやっぱり、あれを乗り越えないと俺は、しばらく恋愛はできなさそうだ。
ーENDー
どうでしたでしょうか?とりあえず、2話は終わりです! 次の3話は、彰人の過去編を書こうと思っています!
次→♡50
また次のお話でお会いしましょう、さよなら〜