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「すべてが笑顔になる」
晴(はる)さんが「そろそろお 暇(いとま)します」と言った時、窓から差しこむ光はずいぶん淡くなり、夕方の訪れを知らせていた。
壁時計の針を見れば、午後4時を指している。
(晴さん、もう帰っちゃうんだ……)
晴さんが「交際を認めてほしい」と両親に伝えてくれたことも、お父さんたちがそれを喜んでくれたことも嬉しかった。
みんなで仲良く話せたことも嬉しかったけど、でも……せっかく晴さんと会えたのに、今日はふたりでほとんど話せなかった。
さびしいな、と思いつつ、両親と一緒に晴さんを見送りに外へ出ると、お父さんの傍に寄って言った。
「あの、お父さん。私久世(くせ)さんを駅まで送りたい」
このまま晴さんと別れたくなくて言うと、お父さんは快く頷いてくれ、晴さんも嬉しそうに「ありがとう」と微笑んでくれた。
(よかった、晴さんとすこしはふたりで話せる……!)
そ******
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