死んでしまえたら
いつだって
一人だったから
君が一緒に居てくれた事は
凄く嬉しかった
初めてだった
あんなに好きになれたのも
一緒に居たいと思えたのも
初めてだった
そうなんだよ
桃ちゃん
天使としての御役目
俺たちは天界から 地上に堕ろされた
俺達の役目は『少女を守り抜く事』
それだけだった
ただそれだけ
君があんな奴を気にかける必要はない
それなのに
裏切ったんだもんね
あんなに俺の事好きって言った癖に
あの子とは
あんな事やこんな事した癖に
俺とはしなかったもんね
君が隣に居ない俺なんて考えられなくて
それでもどんどん貴方はアイツに夢中になって
苦しくなって
悲しくなって
泣きたくなって
死にたくなって
それでも
死ねなかった
天使だからだってよ
なんでだろう
天使だからって
そんな事を言うんじゃない
……いや
俺はもう堕天使か
そっか
死ぬに死ねないね
君はもう俺の事分かんないんでしょ
知ってるよ
伊達に勉強してきてないからね
知ってるよ
このままずっと死ねないのも
ずっとこの生き地獄に居させられるのも
君が、桃ちゃんが死ぬまで
そうやって天使は、天使達は
俺を苦しめる
俺が苦しみながら死ぬことだって
あいつらは分かりきってるんだ
それだから
俺にはこういうバツが降ったんだってね
桃ちゃんが苦しんでいる事が
何よりも俺の苦しみだから
ねえ
これが天使のすることなんだよ
善
偽善
もう
なんでもいいか
ただただ俺は死んでしまえたら
そう思うしかないんだからさ
コメント
4件
わわ、待って、めっちゃ好きです〜!!!(*´ω`*) 儚くて美しくて、切なくて、ぼやんとしてる雰囲気がとても好き! ◝(⑅•ᴗ•⑅)◜. ていうかもう、彗音さんの物語の表現の仕方が大好きです! ファンです(。•ᴗ•∩) 語彙の引き出しが大量なんだなあって思いました、、、()
うわ…えっ、素敵!٩( *˙0˙*)۶ 感情移入が凄いです 全てにおいて嘆くのに、結局はどうにも出来なくて全て捨ててしまうんだなぁって(語彙力) なんでこんなに物語書くの上手なんでしょうか…!(